2012年10月1日月曜日

いまや「就活」の場となった国政選挙

今日は投稿を休もうと思っていたが、こんな報道があった。これは書きとめておかないと、いまという時代が、堕落した国会議員にいかに足を引っ張られた時代であったのか、それが分からなくなる。そう思った次第。
新党「国民の生活が第一」の小沢代表は27日、BS11の番組収録で、「野田首相では(次期衆院)選挙が戦えないという思いが(民主党議員の)ほとんどの人の心の中にあるから、また離党する人が増える」と述べた。
 そのうえで、「過半数割れすると、衆議院でも(内閣)不信任(決議案)が通ってしまうから大変なのではないか」と民主党をけん制した。
 小沢氏はまた、「第3極」の複数の政党が選挙協力する「オリーブの木」構想について、「それをやらなければ、新しい、民主、自民に代わる政権もできない」と語った。
(出所)読売新聞、2012年9月27日18時34分
日本の政治家の中でも<大物>と形容されてきた小沢氏が率先して、次の選挙のことを心配して与党を離脱する人たちが増えると、そう予測しているのだから、 「政治屋は次の選挙のことを考え、政治家は次の世代のことを考える」。米国上院議員ジェームズ・ポール・クラークが言ったと伝えられるこの金言が、日本の国会議員集団に文字通りに当てはまっているのは明らかだ。ここが本当に情けない。

国会議員の俸給は、各省庁の事務次官を下回らない金額と定められている。具体的には2000万円強であるが、その他に文書交通費や立法調査費などの手当てが加算される。次の選挙で落選すれば、<ただの人>に逆戻りとなるので、それはリストラと同じであり、思うだけでも恐ろしいであろう。医学部に入って医者を目指す、法学部に入って法曹専門家を目指す、工学部に入ってエンジニアを目指す。社会には色々な職業があるが、その職業の一つとして政治を選んだからこそ<政治屋>という呼び名がついている。職業選択の動機は、本人の志向もあるが、まずは生活の糧を得る。これが職業につく第一の目的である。してみれば、政治屋の第一の目的は<収入>であるという理屈になる。

現代社会の国会議員が、選挙に出る動機は、国会議員になって豊かな暮らしをする、国のために仕事をする以上は豊かな暮らしをしても当然だ、まあ要するに恵まれた職業を目指す、その意味では<選挙=就活>と言ってもいい時代なのではなかろうか。

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