2013年6月9日日曜日

日曜日の話し(6/9)

英紙Daily Telegraphは日本でいえば産経新聞に該当する保守派の愛読紙だ。小生もよくWEBでアクセスしては見ている。

そのTelegraphがこんな記事を載せていた。とはいえ、大事な件ではない。井戸端会議だ。

Francois Hollande mixes up Japan with China

Francois Hollande, the French president, was left red-faced in Tokyo on Friday after confusing his Japanese hosts with the Chinese.

Mr Hollande, left, made no attempt to correct his mistake Photo: AFP


By AFP 3:24PM BST 07 Jun 2013

During a press conference, Mr Hollande, speaking in French, referred to the Algerian hostage crisis in January in which 10 Japanese nationals died, saying he had "expressed the condolences of the French people to the Chinese people."
Mr Hollande, who is in Japan on a three-day state visit, the first by a French president in 17 years, made no attempt to correct his mistake.
A quick-thinking female interpreter fixed the verbal gaffe as she gave her simultaneous translation, rendering the sentence as it had been intended.
However, at least one Japanese journalist with knowledge of French picked up on the error.

『アルジェリアで犠牲となった人々への心からの哀悼を、フランス国民を代表して<中国の人々>に、お伝え致したく存じます』、まあこんな言い間違いをフランスの首相が日本でやっちまった、それも修正しないで言いっぱなしだ、これは恥ずかしいなあと、イギリスの新聞が報道したわけ ― ただ情報自体はフランス通信社(AFP)発であるということだ。

これ自体に実質的な報道意義はないと思うが、ニュース価値はあると判断したのだろう。他には、あまり書いている新聞がないので、覚え書きしておこうと思った次第。

日本にとっても、バツが悪いというか、不名誉なことだし、少なくとも愉快な話題ではあるまい。

政治家は言葉の世界にドップリとつかっている。言葉でどう伝えるかが一番大事である点は、研究者も共通している部分が多い。特に、経済学や経営学などではそうだ。反対に、芸術家や職人、エンジニアは言葉でどう語るかより、作った作品、残した作品ですべてが決まると言えるだろう。生前、どんなことを話していたか、どんな人柄であったかも知りたい対象ではあるのだが、それは別のテーマであって、伝記作家の受け持ちである。


堂本尚郎、絵画60‐20、昭和35年
(出所)ArtLog

言葉でどう語るかではなく、思いがあるなら作品に込めろというディシプリンは、小生、とても好きなのだ。その沈黙に清浄を感じる。

まあ、喩えは悪いが"Silent Navy"(=物言わぬ海軍)なる言葉で行動の美学を主張した旧帝国海軍も、善意で解釈すれば『結果でみてくれ』、と言いたかったのだろうなあ・・・と。小生もどちらかというと、というか相当極端に職人肌だと自分のことを観ているもので。

そこへ行くと、中国海軍の最近の活動はどうだい?ありゃ、見っともないねえ。これ見よがしの示威行動を何度も繰り返すなんざあ、覚悟のほどが知れている、あれじゃあ”Clamorous Navy”ではござらぬか。悪いとは言わないが、醜い。美学に反している。

ま、軍事力も政治のツールにすぎない。そう割り切ってしまえば、武士のモラルも、美学も何も、現場の人間が勝手に言っているたわごとになってしまうのだが、それじゃあ世の中堕落するのじゃないですかい?そう思うのだ、な。




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