2015年4月30日木曜日

本日の株価急落の見方は

本日の東京市場・日経平均株価は10時15分現在で前日比300円安の急落を演じている。米景気の先行き不安が主因だという。

確かに先日公表された2015年第1四半期の実質GDPをみると、季調済前期比で僅かに年率0.2%の微増と急低下していて、これがちょっとしたショックであったようだ。

しかし、前期比というのはランダムな要因で凸凹があるものだ。というより、そもそも統計数値には誤差がつきものであり、季節調整計算も不完全だ。

同じ実質GDPを前年同期比でみると、先行き不安でショックをうける数字ではない。



非農業雇用者数と概ね同じ拡大傾向を安定的に続けている。前年同期比は、過去1年間の前期比を後方移動平均(というか移動合計)した値なので位相のずれが混じる。なので、景気の山谷を判断するには不適切だ。とはいえ、季調済前期比の低下が最も重要だというには、前年同期比の回復傾向は余りに安定している。ITバブルとミレニアムショックのような一過性要因もこれといってない。

やはり「5月になったら売りにげろ」という米市場の格言とそれを見越した東京市場の株価独演会。そんな風に見ているところだ。



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