2016年1月13日水曜日

国会: 「枝葉末節」といえば確かに松葉のように細かく小さい枝葉である

国会論戦が繰り広げられている。

総理が「パートで月収25万円…」と述べたのは、確かに現実離れ、というか浮世離れした数字であった。庶民のことはよくご存知ないのだろうと、容易に察せられる。とはいえ、だから総理大臣として失格だとは、小生、思わないが・・・。

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それにしても委員会審議、低品質化したものである。

何ですかねえ、質問していたあの民主党議員は?女性議員だからどうだとかは、まったく考えていないが、あれじゃあパフォーマンス目的の井戸端会議ではないか。そう思わない人はいるだろうか。

大体、25万円云々という話であれば、せっかく経済財政担当相に甘利氏がいるのだから甘利大臣に質問して、正々堂々、数字に立脚した論争をしかけるべきである。数字に関することであれば、官僚が徹夜も辞さずに調査して、答弁資料を作成するはずだ。

数字の話を一方的に仕掛けるのは、中身の自信がない時の定番戦術である。

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待機児童、保育士の待遇をいうのであれば、厚生労働大臣に質問をすればよいのだ。

それをいきなり、それも官庁を所管していない内閣総理大臣に数字の話を振りますかねえ・・・、何かというと昔話をするのは年寄りの悪い癖だが、ありえないネ。質問時間が減るだけだ。これはここ、あれはどこの省庁が担当と、そんな初歩的事情もご存じないのだろうと、容易に推察がつく。

情けなきこと、涙こぼるる

であった。

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それにしても軽減税率については、財務大臣はまったく冷めた答弁である。まさか、公明党の石井国土交通相が税の答弁をするわけにいかんしねえ・・・。

イヤ、イヤ、「軽減税率は、全部、公明党に答えさせろ」、と。そんな声が自民党の中であがってくるのではないか。

もしもそうなれば、国会という場が一場の政治演劇と化して、視聴率は30%に達するのではないかと予想してみたり、想像してみたりしているのだ。


今日の午後のTVで、ソ連空軍のミグ25戦闘機が函館に亡命、不時着した時の真相が放映されていた。

事件はロッキード事件で田中角栄元首相が逮捕されるという騒動の真っ最中に発生したが、時の首相は三木武夫。その首相が「三木おろし」をどうしのぐかで、ミグ25はどうでもいいと。

陸上幕僚長は総理命令を仰がず、ソ連の攻撃があれば迎撃せよと密命を下したとのことであり、陸上自衛隊は対空ミサイルを装填して戦闘態勢にあったというから驚きではないか。

国会よりは行政の最前線にいる文官・武官のほうがよほど緊張しておりますぜ。TVカメラの向こうにいる視聴者をどの位に意識するか、その辺の違いからもたらされる違いであろう。

ま、民主主義といえばなるほどこれも民主主義には違いない。というより、民主主義にも色々な民主主義がある。優れた民主主義もあれば、愚かな民主主義もある。この当たり前の真理に気づく今日この頃である。

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