2016年4月7日木曜日

また「賭博問題」か・・・

五輪代表レベルのバドミントン選手が闇カジノに出入りしていたというので又々騒動が持ち上がった。下手をすると所属する企業を解雇されるかもしれないというのだから、一度ギャンブル闇市場に手を染めた人間に対する社会的制裁の度合いはすさまじいものがある。

もちろん全てのギャンブル行為が違法であるわけではなく、まずは競馬、競輪、競艇などお上が認めた官営・公営の賭博がある。

また街には多くのパチンコ店がある。あれも当たってナンボという娯楽だからゲームというよりはギャンブルであろう。しかし、パチンコ店は許可なく開業できるわけではない。各都道府県の公安委員会(=警察当局)が許可しなければ自由に営業はできない。

ギャンブルとは金を賭けて運・不運に任せて利益を得ようとする行為であると定義するなら、株式投資、不動産投資、商品投資など、多くの売買行為には大なり小なりギャンブル行為がつきまとうものである。

ところが株式投資は(伝統的に)日本人の嫌う(?)ところであり、貯蓄形態に株式保有を選ぶ家計は多くはない。多くの日本人は「株」というものに親しい眼差しを向けてはいないと思われる。

大体、アメリカのベンチャーキャピタルは、その在り様自体がギャンブルそのものであると感じる。日本の大手銀行(の子会社)が自称しているベンチャーキャピタルとは、どこか本質に違いがあるような気もするのだ。

いずれにせよ、日本ではいわゆる「ブックメーカー」と呼ばれる胴元ビジネスは許可されてはいない。多種多様なギャンブルに興じることができる官営のカジノも日本にはない。




Source: http://frank777.net/


よく世界の常識は日本の非常識、日本の常識は世界の非常識であるといわれる。ギャンブル規制についてもそうなのだろうか?

英国ではブックメーカーが何でも賭けの対象にしてしまう。そんな風なイメージがあるが、ブックメーカー自体は免許制であって、誰でも胴元ができるわけではない。一定の規制がかかっている。また、ギャンブル・ビジネスを原則自由にしている国があるとは、小生の勉強不足もあるのだが、聞いたことがない。

なので、賭博を楽しんだから解雇(されないかもしれないが)というのは、世界基準からいえば非常識だと決めつけるわけにはいかない。

ただ、海外では<自分で稼いだカネ>を賭けて楽しむ行為が日本に比べて比較的自由であるとすれば、スポーツや芸術では国境がなくなりつつある以上、「営業店舗(?)」を訪れる当事者の目からみれば<世界の常識=日本の常識>だと、そんな思い込みをしてしまうとしても、それは自然、というか<ありうる>ような気はするのだな。日本と外国との国境は聖と俗を分ける「結界」というほどのものじゃあないでしょう。


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外国では普通許されても、日本では許されないのだと ― 逆の場合もある。そんな独自の倫理基準を設けるなら、具体的に文書化し、レクチャーもしておくべきであると思うし、そうすれば誤解も減る。

もちろん日本独自の倫理基準は、日本国内では隅から隅まで(外国基地内を除く)有効であるから、日本人だけではなく、来日するすべての外国人に対しても厳格に適用するべきである。でなければ、ダブル・スタンダード(=二枚舌)になる。というか、事実上の「治外法権」にしていることになるか・・・。

「解雇」ってのはないってもんじゃないですかい・・・可哀想だよ。役所でいやあ戒告さ。出場停止2か月くらいでいいんじゃないの?ざっとした感想だが、そんな声が世間では多いのじゃあないだろうか。

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