2016年7月28日木曜日

メモ: イライラが募る東京市場

昨日投稿とはまた大きく、あまりにも変化する話題である。
宗教論から株の話に移る。

本年第2四半期の決算が発表されつつある中で、アメリカのFacebookはやはり予想を上回る拡大で株価はまたジャンプする気配である。次はAmazonの決算数字がどうでるか、それに大多数の投資家がどう反応するかである。ネット時代の革新的プロデューサー的役割を果たしている感のあるこの両企業は、相変わらずアグレッシブな拡大を続けている。

一体どこまで大きくなるのか・・・株はどこまで上がるのか・・・そんな夢を世界に与えている。

ただ、米企業といってもGEやコカ・コーラ、IBMなど伝統的大企業―バフェット氏が好みそうな銘柄―は総じてくすんでいる。むしろ預託証券の形でNYに上場している古い英企業、たとえば鉱山会社のRIO TINTOや石油大手のBP、HSBC(=香港上海銀行)のほうが元気なくらいだ。ポンド安が追い風になっているのだ。

さて、日本企業だが、東京市場の株価は今日また反落した。明日に予定されている日銀政策決定会合で何も新たな緩和策が出てこないことを心配しているのだ。

アメリカのFRBは、金利引き上げを当面ストップした。そうすると、円高になった。だから日銀が何かしてくれるのではないかと、そんな期待、そして心配だ。

日本企業は本当に投資しがいのない銘柄ばかりである。配当も総じて低利回りの会社が多い。思惑で上がったり下がったりする変動の中で、目先の利益を売買で出していくしか、持つ動機がない。そんな会社ばかりになってきた。

トヨタ、楽天、みずほFG、三井物産・・・みなそうである。


すでにマイナス金利で、国内のメガ銀行は利益が前年比3割減のトレンドをたどっている。銀行に泣いてもらっている反面、日本国内の新規投資はサッパリ出てこない、というのがいまの現実だろう。それよりは海外への事業展開、でなければ利権の獲得、外国株への運用、等々だ。

中国は、まだ国内市場が拡大できる。人口が違う。ところが過剰生産で世界に輸出攻勢をかけていると批判されてきた。

中国政府、中国企業は攻める市場が違うだろう、と。中国国内の生活水準が、沿岸部の大都市だけではなく、内陸部、地方を含めて、暮らしが便利になり、国民の素養がこれ以上あがると、政府にとって都合が悪い。そういうことなのか?

日本はどこに行っても、道路は良い、公園はある、道の駅もきれいだ。ほしいのは、モノではなくカネになってきた。カネを増やすなら、外国で運用したほうが増える。なので、ますます資本収支が赤字、経常収支が黒字の構造が持続しやすくなっているわけだが、職人養成、伝統技術保存、すし職人、和食マイスターなど国際的ライセンスシステムの育成、国際的研究センターの育成、古いインフラのメンテナンス、高品質化などなど、日本国内でやるべきことはいくらでも挙げられよう。

国内の余剰資金をお上が吸い上げる納得のできるシステム、つまりは税制であったり、永久国債、国債の貨幣化ほかの麻薬的増税ということになるが、何かを決めなければ、暮らし向きが上がるのは外国で、日本はいつかまた海外の利権を革命政府に強奪されて元の木阿弥になる、そんな心配も心に浮かぶ。

そんなに使わないカネがあるなら、いま日本国内で使うほうが理に適っている。そんな思いも次第に強まっている。


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