漫画『ハレンチ学園』というと天才・永井豪の代表作である。小生、ずっと以前は永井作品の結構なファンであり、連載されていた『キッカイ君』だったと記憶しているが、ドクター・ポチとその助手であるアルフォンヌ・ルイ・シュタインベック3世がお気に入りのキャラクターだった。加えて、まったく関係なく現れる寄席の師匠・炎天下冷奴もまだハッキリと覚えているから、よほど気に入っていたのだろう。
確か最後は地球最後の日がやって来るという話しだったと覚えているのだが、まあ、とにかく全人類が滅亡するのだから、大変な話だ。そんな騒動を描いた横で、というか後ろで、羽織姿、手には扇子の冷奴師匠が
〽エ~ライコッチャ、エ~ライコッチャ、ヨイヨイヨイヨイ・・・
満面の笑い顔で踊っている。そのコマがとても好きであった。
まあ、無責任といえば無責任の極みである。とはいえ、どうせ地球が滅びるなら、その最後の瞬間まで楽しく踊りまくるのが、最も合理的で賢い生き方なのであると、ずいぶん後になって、何かの経済学関連書で読んだ記憶がある。
自民党の総裁選挙が前倒しされることになって、ネットにはこんな記事がある:
自民・公明両党は衆参両院で過半数割れの少数与党となっており、次期総裁には難しい国会の舵取りが求められる。“進次郎構文”の「小泉総裁」か、“右過ぎる”「高市総裁」か──日本の未来はどこへ向かっていくのだろうか。
Source:YAHOO! JAPAN ニュース
Original:NEWSポストセブン
Date:2025-09-09 7:14配信
URL:https://news.yahoo.co.jp/articles/ab503a565e878486a85f68b7edcd31a9a2c19746
解決困難な問題に次期総理(?)は直面する。ところが、一方の小泉候補は「中身が薄くて」、理解困難な言葉を発する。他方の高市候補は「靖国神社への参拝がライフワーク」で、「(極右である)参政党との連立なんてことも言いかねない」というお人柄だ。
「小泉総裁」か、「高市総裁」か ― 日本の未来はどこへ向かっていくのだろうか?
これを読みながら、なぜこの記事の最後に、
〽エ~ライコッチャ、エ~ライコッチャ、ヨイヨイヨイヨイ・・・
という一文を付け加えなかったのかと、そう感じた次第。
そうすれば、この記者は天才ではないかと思った事でありましょう。
振り返るにつけ、日本のメディア文化からいわゆる「風刺画」と呼ばれるヒトコマ漫画がすっかり廃れてしまったのが、とても残念だ。おりしもNHKの大河ドラマ『べらぼう』では天明・寛政期に普及した狂歌が素材になっている。江戸の町人には道徳至上主義者の老中・松平定信を笑い飛ばす根性があったが、いま現代日本の大衆はえらくクソ真面目で、すっかり大人しくなっちまったンだネエ、大人しい割にはストーカー犯罪とか通り魔殺人とか、現代型犯罪は結構出てるようでもあるがナア・・・・・・と、そんな感想です。
ちなみに、上の
〽エ~ライコッチャ、エ~ライコッチャ ・・・
についてだが、気になってオリジナルは何だったのか調べてみると、「エ~ライコッチャ」でなくて「エ~ライヤッチャ」。あとに続くのは
〽踊る阿呆に 見る阿呆 おなじアホなら踊らにゃ損々
であった。阿波おどりは少年期に何度も近所の悪ガキたちと歌いながら真似したものだ。なぜ思い出さなかったかナア・・・
となれば、最近の世相、世を嘆く記事をネットにあげては、エ~ライヤッチャ、エ~ライヤッチャと、付け加えてほしい。何度も何度も、手を舞い、足を踏んで、踊り歩ける。
同じアホなら 踊らにゃソンソン
ではないか・・・
【加筆修正:20250910】
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