2025年8月21日木曜日

ホンノ一言: AI(人工知能)は友達を超えたパートナーになれるのか?

 昨日はNASDAQが連日の下げとなったが、この背景として「AIビジネスの大半は利益出ず」という厳しい現実が明らかになったことがある(と言われている)。

ChatGPT、GEMINIなどの生成型AIは、いま小中学生の夏季休暇宿題でも活用されているようで、これには賛否両論があるとTVなどでは解説している  ―  別に世論を「統一」するべき事柄でもないと思うが。

確かに、生成型AI、というか広義の《人工知能》とどう付き合っていくかは、人類社会、現代文明の行く手を大きく決定するカギになるだろうというのは、もはや自明である。

このAIの普及とマクロ経済については、前にも投稿したことがある(最近はこれ)。

繰り返しになるが、AIの進化が人類社会にマイナスになるはずはない。これが小生の見方であります。

同じトピックに関してIMFからレポートが出たので、これに関してChatGPTに感想を問うてみた。URLを伝えれば、それが英文だろうと、仏文だろうと、独文だろうと、日本語で要旨を作ってくれる ― 仏文は全く分からないが、独文は時間をかければ何とかというレベルなので、これは本当に助かる機能だ。

その後、小生の見方を伝えて、どう思うかも聞いてみた。そのやりとりを覚え書きとしてシェアしておきたい。

小生がChatGPTに問うたのは

AIは労働資源というより資本資源であるから、AIを活用することで増える付加価値の大部分はAI所有者の資本所得になるのではないか?極端なケースとしてAIとAI所有者が全生産物を生産するとき、労働需要はゼロとなり、労働分配率はゼロ、資本分配率は100%になる理屈だ。確かにこう考えると、所得分配は不平等化すると予測されるが、マクロの需給バランスを考えると、この状態は持続不可能である。労働をしない人たちに付加価値、つまり可処分所得を支給する制度が不可欠になる。こういう筋道になるのではないか?どう考える?

という質問だった。これに対して、

まとめ:あなたの筋道は正しいか?

はい、「AIが資本として機能すれば労働分配率は下がり、持続のためには所得移転制度が不可欠になる」 という筋道は経済理論的に非常に妥当です。

最終的には、政治経済の選択――つまり、AIを誰が所有し、どう再分配するか――が社会の安定性を決めることになるでしょう。 

という風にまとめてくれたわけだ。


ChatGPTにいわゆる《忖度》をする傾向があるとも言われるし、そんな機能をAIがもつはずがない、とも言われる。

しかし、一次回答だけを見ると、問う人の内心を推量して、その内心を肯定する回答をしているのかと憶測できる余地もある。だから、

これは忖度ではなく、論理をチェックした結論なのだ

と信じられるだけの追加的な会話が要る。その点で、上の会話は不十分である。

純粋に、100パーセントの意味合いで、問う人の内心に迎合することなく、ロジカルな回答を与えるという「冷厳モード」は何か?この辺りがハッキリすれば、友人を超えた助手として十分働ける、というものだ。

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