2026年10月16日金曜日

ホンの一言: 道新のスパイ容疑と高市首相の「そんな事実はない」

サハリンに駐在していた地元紙・北海道新聞(=道新)記者が《スパイ容疑》でロシア政府に拘束された報道があったのは数日前か。

本日、外交ルートで日本政府に拘束の事実を通知してきたようだ。

ロシア側の主張は

当該記者は日本の情報機関の指示に従って、サハリン、千島列島地域からウクライナ軍事作戦にどの位の人数が送られたか、あるいは志願していったかを取材していた。これはスパイ活動に当たる……

と。これに対して、高市首相は

そのような事実はない

と述べている(と報道されている)。

日本国内の大方の人は、

首相も否定しているようにスパイ活動をしていたわけでもないのに、ロシア政府は無法にも日本人ジャーナリストを逮捕・拘束した。

そんなトーンで反応している(ように見える)。


奇妙なやりとりではないか?


ロシア側は(日本語訳を引用するのは不勉強だが)

ロシア連邦保安局(FSB)は2026年10月13日、ロシア極東サハリン州の州都ユジノサハリンスクに駐在していた北海道新聞の日本人男性記者を、スパイ容疑で拘束・逮捕したと発表しました。

こんな風に、

ロシア極東サハリン州の州都ユジノサハリンスクに駐在していた北海道新聞の日本人男性記者

と述べている。

TVのワイドショー辺りでは「北海道新聞はサハリンに記者を常駐させていたんですか」と確かめるレギュラー・コメンテーターもいるようだが、小生も同じ感覚だ。札幌市の姉妹都市であるノボシビルスクや、小樽の姉妹都市・ナホトカなら分かるが、なぜ樺太のユジノサハリンスクなのか?何か取材価値はあるのか?

そんな感じはする。


というより、

本当に、くだんの記者に日本側の情報機関は、何の接触もしていなかったのか?

そんな訳はないんじゃない、と小生は感じるのだが、違うのだろうか。

高市首相は

そんな事実はない

と断言していたが、まるでそれは薩摩藩で捕らえられた公儀隠密について問いただされた幕閣が

そのような者は知らぬ

と、知らぬ存ぜぬで、トカゲのしっぽ切りを押し通す首脳の姿を連想してしまいます。


実際、もしも上記記者が日本の情報機関とのやりとりを認める供述をすれば、日本では未曽有の大スキャンダルになり、水面下で処理できなかった高市内閣の総辞職はもちろん、日本の国際的地位も少なからぬ打撃を蒙るに違いない。

仮にそうなっても政府首脳は

当該記者の供述は事実ではなく、ロシア側の厳しい取り調べに耐えかねて、不本意にも口にしているものと推察される。

こんな風に言うに違いない。こうなると互いに引けない水掛け論であります。

逆に言うと、水掛け論にはならないように、ロシア政府が日本政府を(水面下で)恐喝する材料に使われる可能性もあるわけで、真相はどうなのか、誠に気になるわけであります。


それにしても、日本のマスコミというのは、セクハラ、パワハラ、モラハラなど特段の犯罪でもない《ハラスメント》については、火がついたように噛みついて離れない執着を示すのに、国益の事になると食いつくどころかまったく無関心であるようなのは何故だろうか、と。そこが不可思議なのである。

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