約100年前の米大統領にハーディング大統領がいる。このウォレン・ハーディング氏、米国史上最悪の大統領として長らくトップの座(ないしトップクラス?)を守ってきたことは前にも投稿したことがある。前の投稿は2017年のことだから第一次トランプ政権の時期だ。ハーディング政権はその腐敗ぶりから米市民からは「オハイオ・ギャング」と呼ばれたそうだが、この伝で行くとトランプ現政権は「ニューヨーク・ギャング」と呼ばれることになるのだろうか?
"Ohio Gang"は既に定着した固有名詞としても通用するらしく、例えばWikipediaでも検索することが出来る。そこでは
The Ohio Gang was a gang of politicians and industry leaders closely surrounding Warren G. Harding, the 29th president of the United States. Many of these individuals came into Harding's personal orbit during his tenure as a state-level politician in Ohio, hence the name.
During the Harding administration, several members of the Ohio Gang became involved in financial scandals. These included the Teapot Dome scandal and apparent malfeasance at the U.S. Department of Justice, some of which ended in prison terms and a suicide. Following Harding's sudden death of a heart attack in 1923, many members of the Ohio Gang were effectively removed from the corridors of power by Harding's vice president and successor, Calvin Coolidge.
オハイオ・ギャングとは、第29代アメリカ合衆国大統領ウォーレン・G・ハーディングを取り巻く政治家や産業界のリーダーたちの集団である。これらの人物の多くは、ハーディングがオハイオ州の州政治家だった時代に彼の個人的な交友関係に入ったことから、この名前が付けられた。
ハーディング政権時代、オハイオ・ギャングのメンバー数名が金融スキャンダルに関与した。これにはティーポット・ドーム事件や米国司法省における不正行為などが含まれ、中には懲役刑や自殺に至った者もいた。1923年にハーディングが心臓発作で急死すると、オハイオ・ギャングのメンバーの多くは、ハーディングの副大統領であり後継者であるカルビン・クーリッジによって権力の中枢から事実上排除された。
まさに史上最大級の腐敗政権であった史実が淡々と述べられているとともに、関係者の哀れな最期も紹介されている。
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トランプ現政権の腐敗ぶりについては、もはや「天敵」とも言えるノーベル経済学賞受賞者・クルーグマン博士がごく最近こんな風に述べている:
The level of corruption that Trump has engaged in and enabled in others is completely unprecedented – self-dealing that, as Trump would say, is like nothing anybody has ever seen before. America currently has a Republican president who, along with his family, has raked in billions, possibly close to 10 billion dollars in personal gain from office in less than two years. He has effectively sold criminal pardons to scammers, invalidating the legal claims of their victims for restitution. His son-in-law Jared Kushner has become a billionaire running an investment fund for Gulf petro-state autocrats despite having no discernible investment skills. The Times just reported that Kristi Noem paid hundreds of millions over the reasonable price for 5 aircraft – one of which contains a marble bathroom and luxury bedroom – that were ostensibly for deportations but are instead sitting on the runway. And then there’s Trump’s Secretary of the Commerce, Howard Lutnick, whose family has doubled its net worth to over 7 billion dollars, largely through its investments in Tether, the crypto-currency of choice by Iran, terrorists and rogue states.
トランプ氏自身が関与し、また他者にも助長してきた汚職の規模は、まさに前代未聞です。それはトランプ氏流の言い回しを借りれば、「誰もかつて見たことのないような」私利私欲のための不正行為と言えるでしょう。現在のアメリカには、就任から2年足らずの間に、家族と共に数十億ドル、あるいは100億ドル近くもの私的利益を職務を通じてかき集めた共和党の大統領が存在します。彼は事実上、詐欺師たちに恩赦を「売却」し、それによって被害者が求めていた賠償の法的権利を無効にしてきました。また、義理の息子であるジャレッド・クシュナー氏は、投資に関する目立った手腕がないにもかかわらず、ペルシャ湾岸の産油国の独裁者たちのために投資ファンドを運営することで、億万長者となりました。さらに「ニューヨーク・タイムズ」紙の最近の報道によれば、クリスティ・ノーム氏は、表向きは強制送還用とされた5機の航空機(そのうちの1機には大理石のバスルームや豪華な寝室が備わっています)の購入に際し、適正価格を数億ドルも上回る金額を支払いましたが、それらの機体は結局、滑走路に放置されたままになっています。そして、トランプ政権の商務長官ハワード・ラトニック氏も忘れてはなりません。彼の家族は、イランやテロリスト、ならず者国家が好んで利用する暗号資産「テザー(Tether)」への投資などを通じて純資産を倍増させ、70億ドルを超える規模にまで拡大させています。
Source: substack.com
Author: Paul Krugman
Date: 2026-10-05
トランプ氏自身が関与し、また他者にも助長してきた汚職の規模は、まさに前代未聞です。
こんな風に、ズバリ断言している。アメリカ人であるクルーグマン氏がハーディング政権の事を知らないはずはない。
彼は事実上、詐欺師たちに恩赦を「売却」し、それによって被害者が求めていた賠償の法的権利を無効にしてきました。
という下りは、(多分)詐欺犯罪者から賄賂を受け取り、その見返りに大統領恩赦によって無罪放免し、結果として詐欺被害者が受け取るべき損賠賠償金を無にしている。つまり、被害者が受け取るべき賠償金を被害者に渡すのではなく、自分のポケットに合法的に着服している、文意はこんなところであろう。
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政権の腐敗ぶりにおいて、トランプ政権は100年前の"The Worst One"を超える新記録を樹立しつつあることに間違いはないようだ。
そのトランプ政権との蜜月関係をほとんど「唯一の政治資源」として総理の座を守る高市首相は一体これからどんな歴史的評価を受けるのだろうか?
他人事ながら心配になります。空前の対米投資も約束させられている模様だし、多分、汚泥が飛んでくるような可能性も高いのでありましょう。
アメリカの中間選挙ももちろん大事だが、それとは独立して今後将来にかけて、不可避と予想される《汚職追及》、《腐敗追及》に日本がどんな風に巻き込まれるのか、巻き込まれないのか?
この辺も「面白い」と言っては失礼だが、結構ポイントになってくるのではないかと思っている次第。
クルーグマン先生も
The cesspit of corruption that is Donald Trump’s presidency is finally getting the attention it deserves. It’s about time. And if a massive blue wave sweeps Washington on November 3rd as polls now suggest, Democrats should put corruption front and center of their agenda in Congress.
ドナルド・トランプ大統領の腐敗の温床は、ようやく然るべき注目を集めるようになった。まさに待望のことだ。そして、世論調査が示唆するように、11月3日にワシントンで民主党が圧勝すれば、民主党は議会において腐敗対策を最優先課題として掲げるべきだ。
クルーグマン先生、ト大統領の天敵となっているが、どうやら高市首相にとっても自動的に天敵になりつつあるのかもしれない。
だとすれば、日本にとっては損なことである。