2016年7月25日月曜日

都知事選とサンプリング誤差

北海道で暮らしている身としては都知事選は関係ない。そもそもからして、昔住んでいたのは千葉の柏市であり、東京都には学生時代に下宿していただけで、その後は仕事で往復するだけだった。

そういえば、美濃部革新都政が誕生したときの親の驚いた顔はまだ覚えているなあ・・・、遠い昔のことである。

投票日まであと一週間に迫って、報道各社が事前の世論調査を行っているが、結果は各社マチマチで当日の結果は予想がつかない。事前の支持率は小池・増田・鳥越の順になっているようで、この点は各社で共通しているのだが、差はわずかであり、接戦を繰り広げているのは確かなようだ。足元の変化の方向は各社で書き方がマチマチだ。

差が僅差であれば、何人にヒアリングしたかというサンプルサイズが致命的な要素になる。大体、候補者が二人でともに支持率半々程度の接戦を展開しているとき、1000人のサンプリング誤差は1シグマで1.5パーセント程度である。確実に解釈したいなら、その2倍まで見込んでおいたほうがいい。とすれば、1000人に聞いたとしても2~3パーセントの差は「誤差の範囲」になる。

今回は候補者が複数だから、支持率がどう分かれるかは多項分布になるわけだが、いずれか一人の支持率がどの位あるかについては、上の二項分布を当てはめて誤差評価をすればよい。

ところが、各社のサンプリング数はせいぜい200人から300人である。300人なら誤差は1シグマで±3パーセント弱、200人なら同じく±4パーセント以内の誤差が混じるはずだ。2シグマまで誤差を見込むのが通常だが、それを言えば200人で8パーセントとなり、ここまで言ってしまえば、報道機関はカネの無駄遣いをしているという批判になってしまうだろう。

いずれにせよ「接戦」ということであり、どの報道機関も信じるに値する情勢分析はできてはいない。

ま、そんな受け取り方でいいのだと思う。

0 件のコメント: