2016年8月1日月曜日

戦いを怖れる日本男児になってしまったか?

カミさんとも話しているのが、昨日投票があって、予想に反し夜8時ころにもう当選確実が出てしまった都知事選挙。

そもそもカミさんが(都内の有権者でもないのだが)何かにつけて話していたのは、「後出し」が有利だという「法則」というか、業界の「経験則」のようだったもの。この伝でいけば、公示二日前の出馬宣言など、究極の後出しだ。絶対有利であったはず、理屈では。

「それはおかしいヨ」と。真っ先に手を挙げた小池百合子氏は颯爽としていたと話している。『それに比べて何だい?あの男たちは、一々理屈を言っているけど、グズグズしててさあ、やるならやるでサッサと手を挙げて名乗りをあげなくちゃ!』。

男児たる小生も、ハハアと答えるばかり也、だ。


まあ、男たちは負けるべくして負けたな。その感覚は正しい。

そもそも「後出し有利」とか、ジャンケンのマジナイでもあるまいし、そんなロジックは最初っから屁理屈であったに違いない。百歩譲って、後出しジャンケンが勝っていたとしても、それは個別のケースをみれば、勝った側には勝つだけの理由が、負けた側にはそれだけの理由があったというシンプルな事実があるのみである。それが何度か偶々続いたに過ぎないことは直観的に明らかである。

直観に反したことが偶々起こって、それに理屈らしきものをつけるのは、専門家の「商売」に過ぎない。


それにしてもあれです・・・。

太平洋戦争でボロボロに負けて、日本の男性はガチンコ勝負をよほど嫌がるようになったか。

「根回し」と言えば聞こえはいいが、要はリスク回避ばかりを好むようになってしまった感がある。自然と協議や談合が増える。でなければ、気にしているのは、世間の風とお体裁だ。

WBCに出たときのイチロー選手だったか、『勝ちゃあイイんですよ』。颯爽としているではないか。サムライたるもの、こうでなければならない。

勝ったら全部とればいいのである。負けたらすべて失う。世の中そうではなかったか。やれ結果平等とか、格差拡大とか話している内に、リスクは嫌いという男ばかりになってしまった。

今という時代は、本当の日本男児がいなくなり、いるのは妻や娘たちである・・・


明治維新では絶対優勢の幕府が敗退し、滅亡必至で勝てるはずのなかった長州が薩摩と同盟を結び大逆転の進展となった。

長州のギャンブルは見事に成功した。

この勝利がそのまま成功体験となって、明治維新後、長州閥に率いられた明治陸軍と明治政府は戦争を怖れず、果敢な攻勢を継続し、短時日で帝国日本を確立した。それだけをみれば見事なものだ。

が、危険を顧みず成功体験をそのまま反復したものだから、最終的には亡国の憂き目をみた。それで、日本男児はアツモノにこりてナマスを吹くようになったのか・・・。

女性は戦争で負けたわけではないから、まだまだ意気軒高としている。

危ない橋になると怯えて、退路を探しておくのは男のほうになった。

そんな話をカミさんはしている。負けっぷりが悪すぎて、返す言葉がない。

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