「なぜ払わないのか」という理由について当局が調査したところでは、経済的困窮は半分に満たず、過半の保護者は払えるのに払わない。そんな結果であると言うことだ。
理由は実に簡単だ。払わなくても食べられる。これに尽きる。
給食費を払っていない家庭の子供には昼食時に給食を与えない、と。この措置がもしとれるならば、保護者は慌てて給食費を払う可能性がある。給食を出さないなら昼に帰るかもしれない。いずれにせよ、払わないなら提供しない。原理的にはこうなる。
とはいえ、子供に給食を出さないという訳にはいくまい。だから支払わなくともいいのだ、となる。
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類似の問題はNHKの放送受信料だろう。払わなくともNHKは視れる。だから払わない。
『払っていない人がいるのになぜ私に払えって言うの?おかしいじゃない!』、この本質的疑問に説得力ある論理を示せない限り、現行システムは持続可能ではない。
公園も同じだ。ゴミをポイ捨てしても誰かが清掃してくれる。だから公園はいつも清潔だ。故に、安心してゴミを捨てる。もしも清掃費をまかなう入場料が任意であれば、払った人は損をし、払わない人が得をする。不公平である。故に、公園を維持するコストは税で負担する。規則に違反した場合は「みんな」に迷惑をかけている以上は処罰する。これがフェアであるという理屈になる。
「排除不可能性」があれば必ずタダ乗りを決め込む人が発生する。この点はとうの昔にわかっている。
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二つの選択肢しかないだろう。
たとえば毎月の給食を任意にして前払いにする。払わない家庭の子供には本当に給食を出さない。ただ、これを円滑に実施するには、今のように教室内で配膳するのではなく、全校共通の大食堂があった方が抵抗感が少ない。昼になれば、給食費を払った子供達は大食堂に行き、そこで食べればよい。払っていない子供は・・・教室内で各自が持参した食品を食することになるのではないか(不憫であるが)。
そうでなければ、税で100パーセント負担するという方式。こうすれば、払っていないのに給食を食べる。そんな不公平はなくなる。
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ワイドショーによれば某市では給食費未納の家庭に対して債権回収業者に依頼して納入を迫るという。
怖いですねえ・・・、これが第一印象だ。
払わないモチベーションを与えておいて、実際に未納を続ければ、脅す。これでは住民を罠にかけるようなものだ。
もっと理にかなった方法があるはずだ。
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