2025年8月6日水曜日

断想: どちらの大学がイイかなんて、分からないし、どうでもイイでしょという話し

いま世間を騒がせている静岡県の伊東市長が頭の中でイメージ化されているのだろうか、変な夢をみた。上の愚息と実に下らない話をしている。夢の中でも「下らないネエ」と感じつつ、愚息にもそう指摘していたくらいなのだが、目覚めてから記憶に残っているやりとりをたどると、それほど下らない話でもないようで、メモ代わりに残しておく:

愚息:お父さんが出た〇〇大学と叔父さんが出た△△大学とどちらがイイの?

小生:下らないことを聞くなあ。イイって言うのはどんな意味なんだ?

愚息:ン?深い意味じゃないよ。偏差値とか、どちらに勉強のできる学生が集まっているとか、どちらが卒業してからイイ仕事についているかとか・・・

小生:ふ~~ん。聞くけど、巨人とファイターズとどちらがイイんだ?

愚息:それは分からないけど、5回戦くらいしたら、勝った方がイイってことになるんじゃない?

小生:それは、その時は強かったということで、イイというのとは違うだろう。大体、〇〇大学と△△大学でこれから野球をやるわけにはいかんしなあ。野球選手には、野球の能力を測る偏差値なんてものはあるのか?

愚息:野手なら打率とか、ホームラン数とか、ああ最近はWAR(Wins Above Replacement)っていう数字が使われてるかな。何か勝利への貢献度を測っているんだって・・・これなら野手と投手をそのまま数字で比べられるよね。

小生:野球はペナントレースとかポスト・シーズンで勝つのが目的だからな。勝利貢献度を測りたいっていうのも分かるがな、大学への貢献度っていうのがあるのか?

愚息:大学への貢献度を測るのはまずいんじゃないかなあ・・・別に入った大学に貢献するために入るわけじゃないからサ。

小生:一体、何を言いたいンだ?どちらの大学がイイかって聞いてるけど。こんな話し、下らないと思わないか?大体、巨人でWARだったか?その数字が高い選手がいて、ファイターズにいる選手のWARより高いからといって、WARが高い選手の方が低い選手より野球選手として有能ってことになるのか?

愚息:それはならないと思う・・・おそらく年俸を決める時に使うんだろうね。順位がついて使いやすいから。

小生:じゃあ、巨人とファイターズとどちらがイイ選手を集めているか分らんじゃないか?どちらがいいチームかなんて、もっと難しいだろ?大学ならもっと分からないヨ。

愚息:お父さんは、大学のAランクとか、Bランクとか、Fランとか、どう思ってるの?

小生:文部科学省の役人とか、会社の人事課とか、使いたい人が使えばいい。それだけサ。マ、そんな数字で機械的にやってるようじゃ、管理者としてはお先真っ暗だけどネ。お金がからんだときは、何か数字とか、マークとか、ステージとかが欲しいもんだヨ。一種のメーターだな。

ここで目が覚めた。最後は「カネ」でまとめているところが、発想の貧困さを伝えている ― 話題自体が内容貧困な話題であったから仕方がないが。ただ思ったりするのは、人間ドックを何度も受けてきたが、各種検査で出てくる数値を一つの数値にまとめた「総合健康指数」、英語でいえば例えば"CHI: Consolidated Health Indicator"とでも言えるような指標がなかったことは、とても幸せであった。もし略称"CHI"なる数値が人間ドックをするごとに算出されていれば、それ自体がストレス要因になっていたのは確実だった。そんな下らない数値がないことは実に幸福なことであった、と。そう思っているのだ、な。
 
悪い所が出て来れば、病院で診察してもらう。寿命には天寿がある。
やりたい事があれば、適した教育をまず受けて修行する。成功と失敗は才能と運に任せる。 

善因善果。悪因悪果。結果を社会のせいにしたり、他人のせいにして恨んだりしない。 シンプルな生き方の方が複雑な生き方よりはイイ生き方である。これだけは断言してもよいと思っている。 

大根2本と人参が3本のパッケージがある。一方、牛肉が300グラム、チキンが200グラムのパッケージがある。実は、この二つのパッケージ、総重量が500グラムで同じになった。

この二つは比較不可能だ。ところが、ここに『重量という点では、この二つは等価、つまり同じに評価してもイイですヨネ、と。こんな見解をのたまう専門家がいる。誰でも阿呆と思うだろう。市場価格で評価するべきだとこだわる御仁も同じだ。

一つの数値に換算して比較する内に、実質がなくなり空っぽになったことに気がつかない専門家は世間に多いものだ。

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