2014年11月11日火曜日

タブレット"Regza AT703"の使用感

以前投稿したSONYのVAIO DUO13には、その手書き性能も含めて十分以上に満足してきたのだが、やはりサイズが大きく、いつも手に持って移動するには一寸<オーバシイ>のだな(これも四国方言かもしれない)。

それでiPadを使ってきたのだが、現状のiPadで最大のウィークポイントは数学的計算にも使える手書きソフト、というより手書きに耐える使用感をもったペンが皆無だという点にある。人によって使用目的は千差万別だろうが、小生はそう思ってきたわけ。とにかく、色々と試してみました。Penultimateは言うに及ばず、Noteshelf, Note Anytime, Banboo Note(だったかな?もうアンインストールしたもので)……、どれも我慢して使えば使えないことはないが、SONYの電子ペンとNote Anytime(現・MetaMoji Note)と出会ってからは、iPadはメモ作成からは引退状態となっていた。さてそうなると、iPadの存在価値も揺るぎ始めたわけであり、そもそも二代目iPad2は重すぎるという点もあって、そこを何とかしたいと考えたのだ。

そこで軽くて使えるタブレットはないものか。そう思って、評価の高い機種を調べてきたところが、東芝のRegza AT703が最高峰であると。特に、手書きソフト"TruNote"の書き心地はWACOMの電子ペンの使用感とも相まって極上である。そんなレビューを見つけたのである。

で、早速購入したのが下のAT703である。Windowsではなくアンドロイド・タブレットである。以前にもSONYのアンドロイド端末"Xperia"を試しに買ってみて失望したのだが、大丈夫かねえ…、そう思いながら到着をまった。


届いてから早速に設定作業を済ませる。Googleのアカウントを既に持っている場合は実に簡単である。

確かに、手書き入力の感覚は至高のレベルであり、紙に書いている感覚とほとんど同じである。特に東芝製のTruNoteを使っている時は素晴らしいが、MetaMoji Noteを使った時の書き味も十分良いものだ。ちなみにMetaMoji Corp.の社長は浮川和宜氏であり、同氏は日本語FEP"ATOK"と伝説的ワープロ「一太郎」を世に贈ったことでも知られる。そのMetaMoji Noteで文字を書く場合、SONYやAT703であればスラスラと書けるのだが、小生が持っているiPadではペン先がついてこないのだね。多分、古いiPadなのでCPU能力が足りないのであろう。それと良いペンがiPadにはないのだ(何度も書くようだが)。MetaMoji NoteはSONY Duo13、iPadともクラウド経由でファイル共有しているので実に使い勝手が良い。大事な計算メモはすぐにEvernoteに飛ばして、どこからでも検索できるようにしている。それともう一つ。学生から提出されたレポートをマイクロソフトのOneNoteで読み込んでから、AT703を持って喫茶店に入り、ソファで珈琲をすすりながら手書きのコメントを書き入れ、添削後の内容をPDFに書き出して、そのままネット経由で学生にフィードバックする。できあがったOneNoteファイルは次回授業に使うから一石二鳥だ。こんな作業もiPadでは欲求不満が高まるのだが、AT703ならスムーズにこなせる。これまた大いに評価しているところなのだ。

この点だけでも、今回はじめてアンドロイド端末を買った意味はあったのだが、もう一つiPadにはない素晴らしい点としてウィジェットがあげられる。Google Chromeで頻繁にアクセスするブックマークは第一ホーム画面に常時表示すれば便利だし、カレンダー、タスク管理などなど、常に更新しながら目で確認できるのは、仕事をしている人向きだ。

もちろん不満もある。アンドロイドというOSの弱点なのだろうか、所詮タブレットはこの程度というべきなのだろうか、動作にギクシャク感があり、それと数理系のソフトが意外と弱いのだね。数式処理ソフト"Maxima on Android"があり、それなりに使うに堪えられる程度には仕上がっている。その点には満足しているが、所詮はタブレット版で「まあ動くんだね」という思いもある。ま、あと3点ほしい84点という所か。この"Maxima"とiOSにある"Math Studio"はどちらが優れているか?微妙である。次にPythonだが、とりあえずAT703には"QPython"をインストールしておいた。一方、iPadには"PythonMath"があり、少し動かした感想だが、"PythonMath"の方が小生の役には立つようだ。それとBasicは、やはりあると便利なので、iPadでは"cbmHandBasic"を入れている。これとアンドロイドの"BASIC!"もほぼ同じだが、昔のベーシック言語を使った人はiPadの方を採るのではないだろうか。

以上、全体を通してみると、双方互角、正に甲乙つけ難い。「手書き」を除くと、iPadの方がソフト的には充実しているというか、完成度が高い印象を受ける。ここでもしも、アンドロイドの統計ソフト"R Cosole Premium"の完成度が十分なレベルに達していれば、ためらうことなく小生はiPadを廃棄して、東芝のAT703だけを常時持ち歩き、PCを使うまでもない仕事は全てアンドロイド端末ですませることにしていただろう。残念ながら、小生の商売道具である"R"がタブレットで少しでも「使える」のは有難いが、あれは「使っている」というレベルには至っていない。動作も決して安定していない。落第であると思う。アンドロイド端末に負の印象を持ってしまう材料になってしまっているのは残念だ。

なので、予定というか期待とは裏腹に、今日もカバンにはiPadとAndoroid Tabletの2台を入れるはめとなり、カバンの重量はかえって重くなってしまったわけである。

どちらかを外したい。となると、手書き性能が出色なアンドロイドをとるか、それとも全体的なソフトの使い勝手がよいiPadかの選択だが、これが本当に迷う所なのだなあ……。ま、最強力編成が<SONY Ultrabook Duo13+AT703>であるのは確かだ。最初の意図に反し重量がかさんで仕方がないが、明日の授業ではこの2台を持っていくことにしよう。

追記: 東芝のAT703は音質が出色である。この点はほとんどのレビューで挙げられており、全くその通りである。アメリカのHarman/Kardonを搭載しているためで、古いiPadの-いまのiPadは知らない-音質をはるかに超えている。とはいえ、SONYのDuo13の音質も前に投稿したとおり素晴らしいので、小生はDuoで聴いている。

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