2014年11月19日水曜日

「今でしょ!解散」―目に余る野党の体たらく

安倍総理が衆議院解散という勝負に打って出た。まあ、政略的には抜き打ち、というか奇襲である。一応は大義名分を掲げているが、要するに「勝てるのは今だ」という戦略的判断であろう。

現政権の今後の見通しについては、民主党が「政治とカネ」を攻撃目標に定める選択をして、いくつか功を奏したことから、小生は予想のとおりと判断して以前に投稿したところだ。こんなことを書いている。
あとは消費税率を予定通り10%に引き上げて体力を使い果たすか、未練に迷い何もかもを後回しにして、結果として指導力を喪失し、そのまま消えていくか。現政権の行方はこの二つのうちのいずれかではないかと予想する。(2014年10月28日)
消費税率引き上げに原発再稼働があり、更にTPP(オバマ政権にもうまとめる力は残っていないかもしれないが)での妥協がある。先細りで追い詰められて解散に追い込まれるより、余力のある「今でしょ!」という思いなのだろうか。

小生、今回の解散は『今でしょ!解散』と呼びたい。

 これに対して、野党は「大義名分がない」、「党利党略というより、総理の個利個略だ」、「自分勝手だ」等々、一斉に反発している。それにまた、野党系マスメディアが「その通りだ」と、甘やかすような提灯記事を掲載するのだ、な。

情けないねえ……。

選挙はしばらくは無かったはずである。それが予想外の時機にやってきた。奪われた政権を奪還するチャンスが向こうからやって来たのだと。なんでそう発想しないのだろうねえ。『飛んで火にいる夏の虫-いや秋の虫か、ヨシ!受けて立とうぞ!』と、そう勢い立つ野党が一党だに見られていない点にこそ、今の日本社会が象徴されている。日本政治の大きな柱たるべき野党の体たらくを明瞭に見ることができる。そう思うのだな。

× × ×

自民党幹部がよく口にする「常在戦場」の四文字は自民党の専売特許ではない。河井継之助や山本五十六を産んだ越後・長岡藩が三河以来250年間伝えてきた藩訓である。ある意味、公職に身を置く人間として持つべきスピリットではないだろうか。

こんな風では、与党が勝っても、野党が勝っても、なすべき問題解決はできない ― いや、与党が勝てば、信任されたということで、現在の政治方針に沿って押していくということになるだろうなあ。それも、問題あるんだけどねえ…と、今はそんな風にみているところだ

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