2015年11月16日月曜日

ビッグデータビジネス ‐最近目立って元気のいい企業

一度本ブログにも書いたような記憶があるのだが「ビッグデータ・ビジネス」のことだ。

Googleアラートに「ビッグデータ」を登録している。毎日、10件前後の情報が届く。日によっては同じ分量の情報が2,3回届くこともある。

それだけ世間の関心を集めているわけで、関心だけにとどまらず、現実に進行中であるビジネスがビッグデータ・ビジネスであることを実感する。


ところが、集まってくる情報の中に何度も登場する企業名もあれば、頻繁に耳にする企業と同じ業界でありながら、ほとんど音なしの構えである企業もある。単なるめぐり合わせかもしれないが、やはりこのような違いは経営実態面での何らかの違いを反映しているような気もするのだな。

ズバリ、この最近で目だって元気がいいのはNECである。この1,2ヶ月だけでも何度もNECの名を目にしてきた。


他にもある。。

  • 顧客の怒りをAIが判別 NEC、コールセンター向け
  • NEC、自社基幹システムのプラットフォーム全面刷新で経営データの処理基盤に「SAP HANA」を採用

次の報道は小生が担当している授業でも引き合いに出した。


実に多様である。それに何をどうするかという内容が具体的だ。どうやら「人工知能」が将来の戦略的ベクトルだと認識している点が明瞭に伝わってくる。

日立もマアマアの頻度で目にする機会が多い。たとえば、ごく最近も次のような情報があった。

  • 自動運転市場2割占有狙う 日立が試作車 中堅メーカーに「心臓部」提供 車版インテルへ
  • 日立、ビッグデータの高速分析を可能にするオールフラッシュアレイを発売
  • 社会インフラの将来予測をビッグデータで--SAP、日立、ESRIの3社
  • 日立、人工知能で業務データを分析して業績改善案を作成するサービス。
ソーシャルな大所を押さえてしまおうという戦略がにじみ出ている。

ところが、「富士通」という企業名を聞くことはメッキリ少ない。最近届いた情報をさかのぼってみても以下のような項目があがるばかりだ。
  • ビッグデータ活用を目指す富士通のセンサーシューズ
  • デジタル革新に挑む富士通、新たなIoT基盤や人工知能も
  • 富士通、ビッグデータ分析サービスを従来比30倍に
  • 「京」の技術でビッグデータ解析
富士通といえばスーパーコンピューターの「京」であるのは、IT技術に関心のある人なら誰でも知っている。日本政府、理研も加わった国家プロジェクたる「日の丸スーパーコン」である。とところが政府内でもスーパーコンピューター技術をどうするかは議論が進行中であり、必ずしも追い風が吹いているわけではない。数年前の民主党政権下で実施した仕分け会議で『1位でなければいけないのですか?』と、あからさまに突っ込まれてしまったのは耳に新しい。この指摘は世評が悪いようだが、(実は)数値計算専門家ですら『京でなければ計算ができないという計算は想像しづらい』と言われている。サーバーに使うにも使いづらい。サーバー仕様の商品に転用してもいいが、えらく高コスト体質のネットワークになるのではないか。Googleが「京」を使っているとは聞いたことがない。よくいえば「演算サーバー」、先端的に形容すれば「画像等ビッグデータ分析処理サーバー」辺りの役割を担うのだろうが、本当に「京」をサーバー運用しても大丈夫なのだろうか。もし(万が一)見栄と面子で継続しているならその戦略的目的を再定義するべき時機にさしかかっている…、そう思われるのだな。

その「京」を除くと、センサーシューズとIoTに関する一般論である。

同社はこれから何を作って勝負していくのだろうか?

Googleが研究開発中の自動運転技術は決して侮れない。地図情報+機械学習+人工知能は近々立ち上がるだろう無人配車サービスのソフト・インフラになるだろうといわれている。今回トヨタがシリコンバレーに人工知能研究所を設置する決定をしたのもその辺りに着目してのことだろう。

日本のIT企業の経営戦略が現実の結果として現れてくるのもそう遠い先ではあるまい。

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