「幽霊はいる」と日ごろ信じている人は、夜一人で歩いているとき、風に揺れるススキの穂も幽霊にみえる。同じことだ。
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それにしても、なぜノーベル賞を受賞した日本人科学者は全員男性なのでしょうか。(出所)Yahoo!ニュース (元記事)毎日新聞2016年10月9日
その最も大きな理由として、理系学生に占める女性の割合が低いこと(修士課程で理学22%、工学12%)があります。
また各国の研究者に占める女性の割合は、アメリカ34%、イギリス38%であるのに対し、日本は15%程度にとどまっています。
さらに、家事・育児は女性の役割という意識が根強い社会で、妻が全面的にサポートするという働き方が求められる状況も、原因ではないでしょうか。これでは、女性研究者が同じほどの業績をあげることは難しいでしょう。
要するに、日本社会は学界を含めて、「家事・育児は女性の役割という意識が根強い社会で、妻が全面的にサポートするという働き方が求められている 」が故に、いくら才能豊かな女性であってもノーベル賞を受賞するような研究には従事できないでいるのだ、故に日本からは女性受賞者が出ないのである・・・と。そういう主旨であるようだ。
しかし、この論法でいけば、アメリカは学界における女性の割合が34パーセント、イギリスでは38%の高率を占めるのであるから、英米両国の女性研究者のノーベル賞受賞回数は日本よりはずっと多い。そうなっているはずである。
しかし、そもそもの話し、自然科学分野における女性のノーベル賞受賞者はこれまでに延べ人数で僅か16人である。全分野に広げても女性は延べ44人、全受賞者中5%程度を占めるに過ぎない(参考サイト)。アメリカやイギリスは女性研究者がはるかに恵まれた研究生活を送っているので、日本よりはずっとノーベル賞受賞者が多い、というわけではない。
また最近20年間に限っても女性の(自然科学分野の)ノーベル賞受賞者が増えてきているという兆候もない。
日本の女性でノーベル賞受賞者が現れない原因は、日本社会に特有の原因によるというよりも、科学の純粋研究、特にノーベル賞を得られるような(ある意味で)突飛な研究を続ける活動に占めている女性の比率。この比率が世界的に低い。だからではないか。とすれば、それは何故か。こうした面から語るべきではないか。
日本社会に根強い「女性観」がもたらしている事実ではない。また、研究活動のあり方を倫理的な観点から論評する目線にも(個人的には)反対である。
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