2017年10月27日金曜日

選挙のあと: ある会話

カミさんとこんな会話をした。

小生: (朝刊のページをめくりながら)それにしても今年はタヌキの当たり年だねえ。 
カミさん: (朝飯をテーブルに並べながら)そうなの? 
小生: 朝ドラの「ひよっこ」を主演した有村さんサ、タヌキ美人って言われてるらしいよ。 
カミさん: ああ、タヌキ顔ってこと? 
小生: そうそう。かと思うとネ、緑のタヌキ。これは小池百合子のことだね。 
カミさん: 緑って? 
小生: いつも緑の服、着てるじゃない。本人は勝負服って思ってるそうだけどサ。まあ、緑より、魔女服の黒のほうがファッションとしては人柄にピッタリ合ってるけどネ。 
カミさん: 魔女は可哀想なんじゃないの?都知事でしょ! 
小生: アハハ、まあ「都知事」なんだけどネ(笑)。そうそう、ある新聞には「女帝」と書いているのもあるなあ。そういえば、フランスの新聞大手に「フィガロ(Le Figaro)」っていうのがあるんだけどネ、投票日にパリに海外出張した小池さんのことを「逃亡中の女王」って書いたらしいから、まあ「女帝」っていうのもその通りかもしれないねえ・・・「女帝」か・・、処刑されたマリー・アントワネットということなのかな? いや、あれは「王妃」だもんな、というかそもそも聖なる乙女、ジャンヌ・ダルクだったはずだが・・・ 
カミさん: もう放っておきなさいヨ 
小生: 今年の流行語大賞、何になるだろうねえ・・・。これまでは『違うだろう!!』が圧倒的に大賞候補だったそうなんだけどネ、ここに来て『排除します』が追い込みをかけてるらしいヨ。両方とも女性が語った言葉だからナア、やっぱり今年は「女性が輝く年」なんだねえ。酉年っていうのはそうなのかなあ・・・。
カミさん: (にらみながら)調べてみたら
 それにしても小池代表、「創業者の責任」があるからと言って、代表続投の意志を表明したらしい。「都政に専念します」という発言と早くも矛盾して来た。

代表を続けてもウソをついた。代表を辞めてもウソをついた。そう言われるだろうねえ。

希望の党は今度の選挙で180人以上が討ち死にを遂げた。多くの人の恨みが集まってしまった。これまでのように一人で戦って来たなら、勝つにしろ、負けるにしろ自分だけで引き受ければよい。しかし、今度ばかりは多くの人の人生を変えてしまった。仲間に入れておいて暗転させてしまった。リーダーとして望んだ大敗のツケは、ずっと永くつきまとっていくだろう。

それにしても、「政治が趣味」という人もいるんだねえと小生はツクヅクと感じる。頼まれてもあんな修羅場には出向いていかないが・・・、人は色々、人生いろいろである。

画作は小生の趣味だが、絵を自分の人生にしなくて本当によかったと感じる。絵を職業にすれば、絵で勝負することになるし、そうなると高い評価を得られるような絵を自分も描きたいと。そればかりを思うようになる。多分、絵が苦痛になる。それは一番寂しいことである。趣味に他人の人生を巻き込むと、もはや趣味にならない。他人の人生を預かるなら、自分の人生をもかける職業にしないといけない。

【加筆:同日21:30】
巷間、小池代表をつるし上げている旧民進党議員について、負けてから大将を非難するのは仁義にもとるという批判がある。そうかと思えば、非難するのはもっともであるという指摘もあって、両論様々の状況だ。すべて戦いは、白兵戦である以上、兵隊個々の強さが最重要なファクターであるのは事実だ。しかし、個の強さで戦いの勝敗が決まるのならば、何も戦略や戦術などを論じる必要はない。『勇将の下に弱卒なし』ともいう。確かに、希望の党に「はせ参じた」(というより逃げ込んできた?)旧民進党議員は自分の意志でそうしたのであり、しかもそろいもそろって弱卒だったかもしれない。しかし、兵を挙げて戦う兵を募ったのは明らかに希望の党である。希望の党の目で『排除する。絞り込む』とも明言しているのだ。その最高責任者は自らその代表となった小池百合子女史である。戦うなら必勝の戦略を講じておくのは兵の命を大事に思う大将の責務であろう。4人のうち3人が討ち死にを遂げるという結末になれば采配を揮った将軍は自決するであろう。弱卒を強兵に変えることもできるのが勇将であるという格言に沿って言うなら、小池代表は少なくとも勇将ではなかった。周囲から『あなたのせいではありませんヨ』などと慰めてもらえるような立場ではない。ひたすら謹慎するのが当然である。これだけは言えそうである。まあ、小生の個人的感覚から言えばこんな印象になるだろうか。
身を捨ててこそ 浮かぶ瀬もあれ
出処進退の美しさを日本人は何よりも重んじるものである。マア、今となっては又もや御身大事、風を読んでいるようにホノ見えるので、遅きに失したのだが。

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