2025年10月7日火曜日

ホンノ一言: もう「総裁後見役」を正式に設置してはどうか?

自民党新総裁に高市早苗氏が選出されたというので、少なくともその瞬間には、驚きが日本社会に広がったように観られる。

しかしながら、「初の女性首相」という言い方自体、もう時代からずれているというのは、以前の投稿でも触れたことがある。

もう日本人の誰も、女性首相の実現に驚きゃしませんテ・・・

驚くのはマスメディアのスタジオ出演者くらいでござんしょう。

まあ、そんなところです。

早速、党役員人事が情報番組を賑わせている。麻生元首相が副総裁、その義弟である鈴木氏が幹事長などなど・・・

思うのだが、

もう副総裁じゃなくて《総裁後見役》を正式に設置すればよいのではないか

そう感じます。

何だか、徳川家茂将軍を支えた将軍後見職・一橋慶喜を連想させて、いかにも「頼もしい」ではないか   ―  かたや江戸幕府の将軍後見職は就任当時25歳、現代の総裁後見役は85歳の高齢者であるが、どことなく(経済大国が変じた)「老大国・日本」を象徴しているようで、これまた自然に感ずる。

どちらにしても、幕末の江戸幕府と同様、高市自民党総裁も熱い志はあれど、実行は困難であろう。一強と言われた安倍晋三元首相ですら、最終的目標である憲法改正はかなわなかった。ここ日本では、思うことが実行できる政治家は出現不可能なのである。

それでも「天皇の男系継承維持」、「憲法改正」にかける想いには共感を感じる自分がいる。しばらくは安心である。何か手を打ってほしいものだ。反面、経済政策の方は今からもう不安であります。自爆しなければイイですがねえ・・・というところだ。

日本の政治構造の特徴は、頻繁に《権力の二重構造》が現われる所にある。

平安時代の摂関政治も、その後の院政もそうだ。徳川幕府の将軍-幕閣の関係もそれに近い。明治天皇が成人しても天皇は思う事の半分も通らず実権は元老に握られていた。昭和になっても天皇の主張でなにか通ったことがあったか?東条英機首相ですら意図したことは陸軍内部の反対にあって実行はできなかった。

日本政治は決定権者が決定できない。故に、実質的決定権者が可視化されていないという点に特徴がある。


だから、公式の党総裁選挙といっても、選ばれたトップが何かを決めるわけではない。トップにそんな力を与える国ではない。

アメリカのトランプ大統領をあやつる裏の権力者がいるとは誰も報道しない。フランスのマクロン大統領が頼る裏の最高実力者が誰かいるとは誰も言わない。中国の習近平もロシアのプーチンもそう。海外の執政責任者は、文字通り、定義通りの責任者である。

ここ日本では、そうではない。

日本の政治権力は、多くの場合、二重構造をしている。実権がトップにはない国なのである(と観ております)。

トップが文字通りの「トップ」であると信じているのは、素朴で善意に満ちた「有権者」なる人たちだけであろう。信じているからか、話題にしてはいけないのか

私たちが選んだのはトップではなかったの?

こんな疑問を正面切って問う人はどこにもいない。真の権力者は人目につかない。(知る人は知っているが)静かに権力を行使する。これも「日本風」の一つか。

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