2016年1月25日月曜日

30年目の『煙が目にしみる』

先日買った"Surface Pro 4"は、いくつか不満の点はあるものの、満足している。

週末の土曜には卒業年次生の最終発表会(1回目)があったが、さほど疲れていなかったので、日曜は昼までSurfaceをとりだして、"Cats - London Original Cast -"をWindows Media Playerでダビングした -- WEB版Amazon Musicを使えばダビングの必要はないケースが多いのだが、オリジナルCDがネットで販売されてなければ仕方がない。

そのついでに、最近ではすっかり埃まみれになっていたCDケースをパラパラめくっていくと、American Popsがあった。プラターズの『煙が目にしみる (Smoke gets in your eyes)』から始まる廉価版である。

懐かしかった。

このCDは、小生がまだ千葉・柏にある狭い官舎で暮らしていて、まだいうなれば新婚間もない頃、それまでのウォークマンに代わって世間ではCDプレーヤーの時代だという流れになっていたものだから、CDとはどんなものかと思いつつ、ちょうど新橋駅前の雑貨店に入ったときにポータブルタイプの1台と、とりあえず聴くための初めてのCDを買って帰ったのだが、そのCDがこのAmerican Popsだからだ。

帰ってからカミさんに『CDって知ってる?』と聞くと、『ああ、レコードの小さいようなあれ?』と、そんな間の抜けたような返事をしたような記憶がある。

カミさんは、その前後 ― 前だったろう、その夏の終わりの8月末には長男が生まれたのだから ― に小生が出向していた岡山県から官舎に転居してきたものだから、まだまだやることが多かった。CDどころではなかったのだろう。

小生は4畳半の仕事部屋に入り、ポータブルCDプレーヤーを電源につなぎ、最初のCDをかけた。スピーカーは・・・イヤホンだったか、それとも小型のBoseが手近にもうあったのか、覚えていない。

CDという媒体、カセットよりはハイカラな感じであったな。音質は、これまた覚えていないが、客観的にみて良いはずはなかったが、新しい音楽ライフの到来に大いに満足したものである。

その後、西日本の某国立大学に出向している間に母も亡くなり、小生はそれまでの人生の基盤をすべて新しく作り直したくなり、いま暮らしている北海道に移ってきたのだが、当地でもしばらくは車の中でこのAmerican Popsをよく聴いたものだ。『砂にかいたラブレター』、『オンリーユー』、『ラストダンスは私に』などなど、暖かくなった北国の春、若葉緑の中を、フォードのステーションワゴンにカミさんと二人の愚息を乗せてニセコ辺りまで走らせると、実にしっくりと気持ちが楽になり、再生というか"Reborn"の感覚が心の中に広がったのだった。

・・・そういえば、子供が小学校に上がって、ある年の夏にオロロン街道~宗谷岬~オホーツク街道~網走~層雲峡~美瑛・富良野を一周した時は、道中ずっとジブリ作品に流れる曲を集めたCDをかけていた。それを繰り返し聴きながら、その年の夏は、運転していた。いまでもジブリものの再放送をみると(DVDもあるのでいつでも観れるのだが)、稚内から網走まで雨のオホーツク街道を走っていたときの情景を思い出すのはそのためだ。いやあ、上の愚息も下の愚息もまだまだ幼かったネエ…。

子供たちが独立してからはほとんど聴かなくなっていた。存在することも忘れていたが、たまにこうしてまた聴くと、30年の歳月もほんの3日くらいの時間に感じられるから「時間」というのは不思議なものだ。

2016年1月24日日曜日

株価: 今回の急落劇はこれで終わるとは思えないが・・・

先週末に世界の株式市場はいささか落ち着いた、というか下げすぎを修正した感じだ。「えっ、もう終わり?」と感じる向きも多かろう。ただ、この先はまだ闇の中である。

金融当局の次の一手待ちという状況になっているので、サスペンディングな状態が続きそうだ。

小生は、ソロスをキーワードにしてGoogle Alertをかけている。バフェット師もなるほど投資の世界では尊敬されているが、この最近で(いわゆる)バフェット株は全く冴えていない。ソロスは文字通りのレジェンドだ。

そのソロス関連情報が届いたのだが:

【ニューヨーク 21日 ロイター】 米著名投資家のジョージ・ソロス氏は21日、中国経済がハードランディングし、世界的なデフレにつながる恐れがあるとの見通し示した。

ソロス氏は世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)が開催されているスイス・ダボスからブルームバーグTVに対し、「ハードランディングは不可避」と言明した。「これは予想ではなく、実際に目にしていることだ」と述べた。

同時に、中国が十分な資源や3兆ドル規模の外貨準備高を持っていることなどを踏まえ、同国がハードランディングを「乗り切ることは可能」との認識を示した。

中国経済減速の影響は世界全体に波及するとし、中国情勢に加え、原油や商品価格の急落がデフレの根本的な要因になるとも指摘した。

また、米S&P総合500種をショートに、米長期国債をロングにしていることを明らかにした。
 中国経済ハードランディングですか……。ちょっと怖い。

もしそうなれば、中国の金融機関のドミノ式経営破綻が現実のものになるだろうと思われ、そうなると韓国へと飛び火し、日本にも相当の打撃があるだろう。

おそらく、日経平均株価は15000円どころか、20000円をピークとして半分。10000円を割るかどうかという暴落劇になると予想している。

ただ、まあサブプライム不良債権が主因となったリーマン危機に比べれば、一党独裁下の中国国家がバックに控えているという事実は否定しがたいので、疑念が疑念を生んで、底なしになるという風には進展しない。そう思っているところだ。危機一服後の中国国内の構造変化では中央集権制特有のもたつきをみせるだろうが。

とはいえ、中国がそうなると、エネルギー、鉄鉱石、非鉄など資源価格は下がるだろうし、世界は真性のデフレに突入する可能性が高まり、そうなると今度はグローバル規模で「失われた20年」を再演することにもなりそうだ。

どうもソロス氏、そこまで(当然ではあるが)見ているようだ。

老いてますます盛んだねえ・・・、1930年生まれでもう85歳か。金を冥途に持っていけるわけでもないのに、どうしてここまで投資に情熱を持ち続けられるのだろう。

2016年1月21日木曜日

政治家の「疑惑」: このタイミングはありうるのか・・・

昨晩は、札幌周辺の道央地方は大いに雪が降る天気予報であったが、やはり空振りに終わったようだ。今朝はマンション管理人のYさんも除雪車を呼ぶ必要すらなかったとみえる。

それはともかく・・・、

甘利経済財政相に政治資金をめぐる疑惑が突如として浮上した。『直接金を渡したことがある」という人物が実際にいるというのだ。週刊誌が書くというのも基本的パターンのとおりだ。

今年は選挙の年である。衆参同時選挙もありうると噂されており、もしそうなれば両院とも与党が3分の2以上の多数を占めると予想する向きがあり、そうなれば安倍首相の悲願である憲法改正も現実味を帯びてくる。これは誰もが知っていることだ。

そのタイミングでTPP交渉の重要人物、安倍総理に最も近い政治家に矢が飛んでくるとは・・・、タイミングが良すぎて逆に奇妙だ。

その昔(というほどの昔ではないが)、麻生自民党内閣がリーマン危機後の経済混乱で支持を失い、かたや民主党には小沢一郎がおり民主党の勝利が確実視される中で、突如として東京地検は小沢一郎議員をターゲットにして捜査を開始したものだった。

当時の民主党代表である鳩山氏はこれを<国策捜査>と呼び猛烈に批判したが、実際にどうであったのか闇の中である。小沢氏は政と官の関係を根本的に見直すことを公約しており、そんな状況の中での、かつ選挙直前の捜査劇ではあったが、その後、結局は小沢氏本人に罪は認められることなく、うやむやのうちに事は収束してしまった模様である。あれはどうなってしまったのだろう。もういい、ということなのか・・・。

今回もまたどうなるかは分からないが、日本の政治体制の(右にせよ、左にせよ)根本的変革を志す政治勢力が排除されるかもしれないという状況は相似ている。

こんな偶然はありうるのか・・・・・・

2016年1月19日火曜日

相変わらずダメな「北海道」の天気予報

今朝はこの冬にしては珍しいほどの積雪だった。除雪車が来るので、朝食をすませるとすぐに小生は車を出して、近くにある喫茶店に避難したのである。そこで持参したSurface Pro 4を開き、明日の授業の準備を済ませてしまった。こんな時、ほとんどタブレット仕様とはいえWindows10で動いているので、非常に強力だ。

昼頃に戻ってからは雪は落ち着いている。が、明日また「北海道は大荒れ」という予報だ。

「北海道は・・・」ねえ、この表現に昨冬はどれほど振りまわされたか。マンション管理人のYさんも「天気予報、当たらないしネ」、こぼすこと、こぼすこと。

北海道は日本全体の22%を占める。四国・九州を併せた面積よりも広い。「四国・九州は明日大荒れになるでしょう」、時にはそんな言い方もあるだろうが、佐賀県と徳島県の天気はずれるのではないか。

根室は、釧路は、網走は・・・すべて同じ北海道の町である。しかし、小生のいる町と網走市は東京から名古屋までの距離よりもっと離れている。網走の天気を予報されても、小生の生活の役には立たない。

昨冬も書いたことだが、
東京の気象庁は日本全体の概況予報だけを行うべきである。北海道の天気は北海道庁が担当するべきだ。県の天気は県庁が行うのが適切だ。気象庁はベーシックな気象データを提供するだけでよい。予報技術は産官学連携で磨ける。競争原理も働きみるみる内にレベルが上がりきめ細かくなるだろう。
同じことを何度書けばよいか、予想もつかない。

2016年1月18日月曜日

「訪日観光客2000万人」から官僚的で古臭いカビの臭いがする

スキーバス転落の悲劇でTV報道は持ちきりである。

国土交通省が示している標準額を下回る金額で受注したバス会社もモラルを問われているし、そんな発注をした旅行会社のモラルも問われている。

TVのコメンテーターは「基準に反する発注をした側が、そのプラン自体を警告される。そんなシステムが必要です」、と。

同感だ。日本社会では<計画をしたことが最も悪い>という犯罪概念はない。しかし、現場で実行をした人たちは、組織ないし組織間の取引の中で業務としてその行動を(やむを得ず)とったに過ぎない、そんな場合が非常に多い。

時代は法制度をこえて先を行っている。

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旅行価格を安くしようとすればバス調達コストを安くするのが最良だ。そのためには価格引き下げを交渉するのが最良だ。故に、交渉した。これ自体は真っ当な商行為だ。

価格引き下げは低価格を求める客がいるからだ。低価格を求める客をターゲットにすれば、数量としてはその業界のビジネスは拡大する。

いま旅行ビジネスでは拡大戦略がとられている。かつ、日本国としても<訪日観光客2000万人>という大目標が掲げられている。


拡大戦略を実現する特効薬は低価格戦略である。そのためには低コストがよい。

悪循環であろう。これで本当にいいのか?日本として得するのか?


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人数ベースで観光客2000万人という目標を掲げるなど、愚かしいことである。

愚かと言うのが過激なら、経済音痴であると言っておこう。

そもそも外国から人が押し寄せてきたとき、ホテルは足りるのか、バスは足りるのか、運転手は足りるのか、道路状況はもつのか・・・?

だから物的施設を整備する必要があるのだというのは、愚かである。日本に住んでいる普通の人はそんな状態を望んでいないと思う。

生産要素に制約があるなら、要素価格が上がるべきである。それを販売価格に転嫁するべきである。賃金も上がるべきであり、ホテル料金も上がるべきであり、旅行価格が上がるべきである。そう考えるのが経済の理屈だ。

ロジックと反対のことをしようとすれば、どこかで社会的に容認できない現象が出てくるものだ。

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旅行価格を上げれば、訪日観光客は減るだろう。しかし、旅行に高い満足を感じる堅い顧客層はそもそも現行価格は安いと感じている。故に、高い価格を受け入れ、それと同時に混雑が緩和され、高いクオォリティが維持された日本旅行に満足を感じつづけるであろう。

日本がなすべきことは、多くの人数を日本に招くことではない。来日する人に高い満足を感じてもらい、堅いファンになってもらうことなのだ。カネは必然的についてくるだろう。

適切な人数にきてもらうとき、現場の疲弊は解消され、観光ビジネスは持続可能になるはずだ。

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人数を目的にしたがる心理は、台数や重量を誇ったり、領土面積のような物理的存在量を自慢する帝国主義時代の残りかすである。

客の人数を目的とするのではなく、利益と品質を目的とする。これがビジネスの根本だ。

2016年1月15日金曜日

さすがにサル年の株価だ

やはり『申酉さわぐ』の格言どおりの展開となっている年始相場である。

大発会から概ね10%下げたことになる。

ただ、中期的に見ると日経平均株価は2012年秋口からの上昇トレンドが既に3年余り続いてきており、景気循環の経験則に照らせば、一度後退局面に入ったとしても自然である。


実際、最近10年間の動きを上のグラフで達観すると昨年後半から天井感が認められるのは明瞭である。

実態経済は足元でそれほど悪くはない。ただ、中国経済のハードランディング、テロリズムの拡散、石油価格の暴落とオイルマネー逆回転と、マイナス材料は多々ある。

100年に一度の危機(Once in a century crisis)であったリーマン・ショックほどではないにしても、年始来の低下基調はこの春先を超えて夏場までジグザグしながら続くのではないか。

いまは10%の下落であるが、更に10%、もう更に5%程度は下がってもおかしくはない。とすると、日経平均で15000円を割るかどうか(割っても不思議ではないと思っているが)。時代はいつの間にか、金融工学からビッグデータ、そして人工知能、IoT、バーチャルリアリティへと次々に新しいキーワードが登場している。時代の流れは明らかだが、リスクに敏感な状況が続くには違いない。

さびしいのは、次の時代にチャレンジしている企業で名が聞こえてくるのは、大体が米企業、アメリカでないとすれば中国企業がほとんどであり、日本企業が登場する頻度がほとんどないことだ ー トヨタがシリコンバレーに開設した人工知能研究所にグーグルのトップ・サイエンティストを引き抜いたという例があるとはいえ、だ。”メディア・セレクション・バイアス”だろうか。

2016年1月13日水曜日

国会: 「枝葉末節」といえば確かに松葉のように細かく小さい枝葉である

国会論戦が繰り広げられている。

総理が「パートで月収25万円…」と述べたのは、確かに現実離れ、というか浮世離れした数字であった。庶民のことはよくご存知ないのだろうと、容易に察せられる。とはいえ、だから総理大臣として失格だとは、小生、思わないが・・・。

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それにしても委員会審議、低品質化したものである。

何ですかねえ、質問していたあの民主党議員は?女性議員だからどうだとかは、まったく考えていないが、あれじゃあパフォーマンス目的の井戸端会議ではないか。そう思わない人はいるだろうか。

大体、25万円云々という話であれば、せっかく経済財政担当相に甘利氏がいるのだから甘利大臣に質問して、正々堂々、数字に立脚した論争をしかけるべきである。数字に関することであれば、官僚が徹夜も辞さずに調査して、答弁資料を作成するはずだ。

数字の話を一方的に仕掛けるのは、中身の自信がない時の定番戦術である。

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待機児童、保育士の待遇をいうのであれば、厚生労働大臣に質問をすればよいのだ。

それをいきなり、それも官庁を所管していない内閣総理大臣に数字の話を振りますかねえ・・・、何かというと昔話をするのは年寄りの悪い癖だが、ありえないネ。質問時間が減るだけだ。これはここ、あれはどこの省庁が担当と、そんな初歩的事情もご存じないのだろうと、容易に推察がつく。

情けなきこと、涙こぼるる

であった。

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それにしても軽減税率については、財務大臣はまったく冷めた答弁である。まさか、公明党の石井国土交通相が税の答弁をするわけにいかんしねえ・・・。

イヤ、イヤ、「軽減税率は、全部、公明党に答えさせろ」、と。そんな声が自民党の中であがってくるのではないか。

もしもそうなれば、国会という場が一場の政治演劇と化して、視聴率は30%に達するのではないかと予想してみたり、想像してみたりしているのだ。

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今日の午後のTVで、ソ連空軍のミグ25戦闘機が函館に亡命、不時着した時の真相が放映されていた。

事件はロッキード事件で田中角栄元首相が逮捕されるという騒動の真っ最中に発生したが、時の首相は三木武夫。その首相が「三木おろし」をどうしのぐかで、ミグ25はどうでもいいと。

陸上幕僚長は総理命令を仰がず、ソ連の攻撃があれば迎撃せよと密命を下したとのことであり、陸上自衛隊は対空ミサイルを装填して戦闘態勢にあったというから驚きではないか。

国会よりは行政の最前線にいる文官・武官のほうがよほど緊張しておりますぜ。TVカメラの向こうにいる視聴者をどの位に意識するか、その辺の違いからもたらされる違いであろう。

ま、民主主義といえばなるほどこれも民主主義には違いない。というより、民主主義にも色々な民主主義がある。優れた民主主義もあれば、愚かな民主主義もある。この当たり前の真理に気づく今日この頃である。