2014年7月7日月曜日

日本の行政能力低下の現れか、年金圧力による思考停止か、これも作戦か?

この数日、小生のブログのCurrent Hitsに大層旧い投稿が登場している。2011年4月投稿だから東日本大震災直後に覚え書きを書いたものだ。タイトルは「復興の経過覚え書き(その2)」になっているが、記憶によると「その3」を投稿することは(多分)なかったので、あるところまでは予想通りに進んだが、その後はさっぱり見えなくなったので失望したか、はなから失望したかのいずれかであったのだろう。

時間もたったので、その間の感想は忘れてしまった。

読むと、しかし、えらく大胆な予想を立てたものだなあと、自分でも感心する。そんな意識で報道をチェックするなど、もうとっくにしなくなっていた。

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ホント、日本のマスコミは激しやすく冷めやすいのだねえ・・・、たとえばTPP。この春先までアメリカとの厳しい交渉が続き、農業団体などは連日の反対運動を繰り広げていた。一体、あの熱気、あの危機感はどこに行ったのでしょう。今頃は反対給付、つまりは環境相の申す「金目」でケリがついて、この秋にアメリカの中間選挙が終われば、一気呵成に決着と相成るのか?

誰もが油断をしている今こそ、TPPスクープのチャンスではないのか?この静まり方は奇妙だ。多分、集団自衛権で人的資源を投入した各メディアは、曲りにも閣議決定という形がついて一休憩しているのだろう。オバマ大統領が銀座の寿司屋で安倍総理とTPPの直談判をした直後から、総理は集団的自衛権に政治戦力を振り向けた。それに応じて、報道各社もそれをフォローした。その全体が、現政権による情報戦略、広報戦略であった可能性があるとみている。

こんな風に政治戦術という点では、面白い兆候が提供されているのだが、震災復興、エネルギー計画とのからみでは、全く新しい動きがない。というか、今のシステムで本当にずっとやっていけると思っているのか?中部電力や東京ガスが東電の代わりになって、いままでどおり首都圏に電気を供給してくれると本気で思っているのか?もしそうなら、いまの中央官庁は徳川家の私的権力に過ぎなかった江戸幕府よりもっと始末が悪い。

中央政府の行政能力自体が減退している兆しなのか?

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公的年金の崩壊が頻繁に指摘されるようになり、さすがに中央官僚もその事実を内心では認めざるを得なくなっているのかもしれない。震災復興も大事だが、所詮は国費で10兆、20兆の話しだろう。年金積立金残高は平成26年度末で126兆円である。しかし、いつでも戻せる現金でこれだけの金額を持っているわけではない。運用しているわけである。この巨額の資産を支える年金システムの正当性に疑念が高まり、基本的な変更を余儀なくされるとなれば、その衝撃は震災復興云々の比ではない。

いま霞が関で仕事をしていると、面白い時代になっているに違いない。いやいや…、太平洋戦争中ですら、海軍省に勤務している職員はほとんどが定時退庁を守っていたと聞いたことがある。巨大な政策課題を省内で丁々発止議論するなどという風景は考えにくいものがある。

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