マイクロソフトのOneNoteは(マイクロソフト製だから、という先入観とは逆に)案外なほど「使エル」ソフトである。
授業の進行には最近の流行にもれずパワーポイントを使っているが、それを手元の進行メモにするにはスライドという編集形態はやっぱり不便である。参考資料があればリンクボタンを貼ったりするが、接続には時間がかかりイライラする。
いまはOneNoteにパワーポイントをセクションとして入れている。スライドはページになるが、手書きのメモが書き込めるし、マーカーで囲むことができる。参考資料は別のセクションに立ててもいいし、関連スライドのページの次のページに印刷イメージを貼り付けてもよい。
無題の新しいページを開くと、それは全くの白紙であり、図をいれてもいい、手書きで計算をしてもいい、写真を貼ることもできる、写真にメモを書くことも可。しかも、この白紙ページ、巨大である。東芝のアンドロイド・タブレットについているTruNoteやMetaMoji(旧ジャストシステム)のMetaMoji Noteのように1枚のサイズに入らないということがない。どこまでも書ける。
要するに、なんでもできるのだな。しかも、マイクロソフトのクラウド・サービス"One Drive"に保存しておけるので、どの端末から見ることも可能だ。
だからタブレットでOneNoteをみながら、授業ではパワーポイントを投影して話をするようになった。
ところが不満がある。One Note Clipperである。Rによる実習は入力コマンド、グラフ描画を含め、すべてRmarkdownをタイプセットして、HTMLファイルに変換している。ところがHTMLファイルの印刷イメージは、OneNoteの標準メニューからは挿入できない…ようなのだ。そこでChromeやFirefoxから一度ファイルを開いて、それをクラウド上のOneNoteファイルにイメージを挿入するわけだが、うまく行かない。
うまく行かないケースを整理してみると、どうやらMathJaxで数式を編集しているときに起こるらしい。途中まで問題はないが、最後までクリップしてくれない。プツンと切れてしまう。「正常にクリップされましたか?」というメッセージが出るのは、ご愛敬というより、ブラックユーモアだろう。
クリップされたあと、テキストとイメージの別は継承されているようだ。が、すべてイメージとしてクリップしてもカマヘンのやけど……。領域を指定する方式もあるが、スクロールするといかんみたいね…。
というわけで、せっかくの便利なツールなのだが、肝心なところでユーザーに欲求不満を残す。いやはや、やっぱりマイクロソフト的なソフトだねえ、と。ま、フリーで提供してくれているわけだから、文句の言える筋ではないのだが、やっぱりネ。
【補足】
ブラウザからPDFファイルにしてしまえばイイわけではある。確かにイイのだが、とはいえやっぱりソフトはきちんと作り込んでほしい。そういうこと。
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