ともかくも、日米韓が連携した対北朝鮮外交の勝利であると考えたい人は考えるだろうし、現在の状況は明らかに韓米主導、日本はいずれカネだけをむしり取られるだけだろう、と。そんな批判をしたい人はするというステージなのではないか。
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これはさておき、
ネットが世間の騒動を伝える記事をいろいろと確認しながら、昨日の日曜日の平和な昼下がり、食後のお茶を飲みながら、カミさんとこんな話をした:
小生: なんか「いま旬の話題はセクハラだよね」っていう世の中だねえ・・・ある有名な芸人さん(←個人情報保護のため匿名処理にした)がサ、女性にキスするときは「キスしてもいい?」って事前にお伺いをたててからすることにしているから大丈夫ってサ、面白いねえ。
カミさん: ちょっとバカバカしいんじゃない?
小生: ずっと前にさ、<壁ドン>ってあったじゃない。綾瀬はるかが出ているドラマじゃなかったっけ。いまあんな動作をするとさ、「はい!今のはセクハラ認定!!」って茶々をいれる人が出てきて、セクハラを助長する映像であるっていうカドでさ、放送倫理・番組向上機構でも審議されるんじゃないかねえ(笑)。
カミさん: バカバカしくない(笑)?
小生: いやあ、バカバカしいの一言じゃあなくなってきた世の中だよ。実際ネ、昔、テレビであった「月光仮面」でね、悪人をバンバン撃ってたわけよ、そうしたらPTAが人をピストルで撃つのを楽しむなんて子供に悪影響があるって言ってね、ドラマは打ち切りになったんだよねえ。世間の風潮っていうのは、無視できないんだよね。だから「壁ドン」シーンを流せば「ハイ、セクハラ認定!」、ありうるネ。
カミさん: 作る方も大変だね。
小生: そのうちサ、女性の不意をうつ強引なキスシーンを流せば「何ですかこれは、ハイ、セクハラ!!」、下りエスカレーターで前に立っている若オバさんの白くなりつつある頭のてっ辺をみていたら「あたしの髪をみてたでしょ、いやらしい、セクハラよ」、いやあそんな世の中になっていくんじゃないかねえ・・・で、そのうち「セクハラ防止法」なるものができてネ、自治体が選ぶ「風紀委員」が腕章をつけて巡回するようになってサ、新聞かTVのOBであるわけよ、退職後に任命されてサ、「ちょっと、ちょっと、あなた、<不純異性交遊>は違法行為です!」とかサ、電車の中の女性とたまたま目が合ったらヤクザの「ガン付け」じゃあないけどさ、「あんた、わたしを見てたでしょ、気色わる~~、セクハラ!!」、そしたら風紀委員か警察がやってきて「ちょっと来てもらっていい?」ってネ。いやあ、面白い世の中になってきたもんだねえ・・・(笑) こりゃ憲法改正どころか、憲法崩壊だなあ・・・
カミさん: 何をバカなことを言ってんの、ほんとに!
漫画は面白い、漫才も面白い、落語も面白い。それと同じ意味合いで実に面白い世の中になってきたなあ、と。そんな意味で話したのだが、カミさんはふざけていると思ったらしい。
憲法崩壊・・・少し前に流行した「学級崩壊」を経験した世代が社会の中核になれば、「憲法崩壊」も十分ありうる、いとわない、気にしない。そんなロジックかもしれないネエ。所詮、理念や法律といっても「気にしないから」とみんなが思えば、そこで条文は残っていても死文化し、実質崩壊するのが宿命なのである。
司法の前に社会が制裁してしまえば一般大衆は手っ取り早くスッキリする、つまり社会的カタルシスがもたらされる。大衆はエリートが制定する法律から権力を取り戻せる。確かにそんなロジックはあると思われるのだ、な。理屈がある以上、ありうるのである。
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ま、ともかくも、社会の進展・進歩は表面にあらわれた現象をフォローしているだけでは理解も予測もできない。医師が患者の症状だけを観察して、ただ記録するだけでは何もしていないのと同じだ。その症状をもたらしている真の原因を洞察することが診断ということだが、この事は社会の問題を解決するあらゆる場面でも共通にいえることだ。
桜前線は函館に上陸したそうだ。小生が暮らす町でも早い樹はもう花が咲いている。
土曜日には下の愚息がフィアンセを連れて食事にやってきた。風が強い割には飛行機はそれほど揺れなかったそうだ。4月30日はドイツならば「ヴァルプルギスの夜(Walpurgisnacht)」である。魔女が世界中を飛び回っている。4月下旬に強風が吹くことが多いのはそのためだ、というのがドイツ・北欧の伝説である。その後、本当の春が来る。
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