民主党の主流派対反主流派の政争。どうもイニシエに自民党内で繰り広げられた権力闘争よりは余程レベルが小規模で、少しも迫力が伝わってこないのだが、民主党が定期的に公開するロードショーくらいの意味合いはあるようだ。
覚え書きまでに、現時点の個人的予想を書き記しておきたい。
民主・主流派と自民・公明が合意した以上、民主党内の反主流派がどの位の数に達するか不確定だが、どう頑張っても法案自体は通る可能性が高い。参議院でもそうだ。だから、いくら民主・反主流派が力こぶを入れても可決を阻止するには力不足だ。結果は多分出せない。それでも反対だけは貫くというのは、政治家としては自爆である。自爆ということは、つまりパフォーマンスである。パフォーマンスの狙いは観衆をうならせることである。それには<数と団結>が欠かせない。
昨年の菅首相不信任案騒動でもそうだったが、今回もキーパーソンは鳩山由紀夫元首相であろう。もしも野田首相が、法案可決を確実に担保できるなら、それと引き換えに早期解散の約束くらいは応じているに違いない。どちらにしても任期満了選挙が近づいているのだ。だとすれば、最大の目的を確実に達した上で、造反者を大量除名し、空いた選挙区に新候補を立てるという戦術を選ぶ誘因がある。どうせ負けるにしても、最悪の反主流派候補を立て続けるよりは、自分が選んだ候補者の方がよっぽどマシであろう。
首相がそういう行動に出る誘因をもっているだろうことは、小沢派も鳩山派も計算に入れているはずである。小沢一郎は明治の西郷隆盛のごとく子分と運命をともにすることを厭わないだろうが ー 年齢も年齢である、それにもう十分長期間活動したではないか ー 鳩山由紀夫は民主党を出ては行けないに違いない。名誉を失う事態も避けたいと考えるだろう。昨年もそうであったが、鳩山元首相の背信により、小沢一郎は人生最後の敗北を喫すると予想しておく。
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