蓮玉庵に入って正面の壁に戦前期を思わせる旧店屋と店主一同がそろった家族写真が飾ってある。「いつ頃の写真ですか」と勘定をしながら聞くと「昭和2年です」という。そうか……、写っている人達は皆もうこの世にはおるまい―幼い娘は90余歳でまだ健在かもしれないが。すべて人というのは、ある限られた時間、身体という形を与えられて、この世の中に存在するだけである、自分がいない時間の方が遥かに永いのだと改めて意識する。
今度久しぶりに再会したポン友達と快食した横浜・中華街を描いた作品も展示されていた。その場で撮ってきたので、下に画像を残しておきたいと思う。
描いた人は神奈川県在住の只野さんという人だから、おそらく地元・横浜市の人ではあるまいか。制作した絵だけから、これを描いた人の年齢や顔だちを想像することは困難である。とはいえ、街の風景にたくさんの人物が自然ととけこんでいる。それも結構上品な雑踏風景である。都会生活になれ、幸せに暮らしている人じゃあないかと小生には思われる。
小生も昔は横浜に住み毎日の通勤列車では満員の乗客の一人となるのを当たり前に感じていた。その頃暮らしていた独身寮が昔と同じ佇まいでまだあったのは嬉しいことだった。
横浜・山手町4番地・独身寮
それにしても東京の猛暑は予想以上だ。いまではもう北海道の冷涼さに慣れてしまったのであちらには戻れまいと思う。
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