いま「統計」の授業方式は世界的に激変期にある。小生もずっと伝統的、というか記述統計➢確率変数と確率分布➢標本分布➢統計的推測という編成で授業をやってきたが、これでは履修者が理解するまでの時間がかかり、求める数学的力量も高きに過ぎるのだな。
ビッグデータ時代には「少なすぎるデータ」が問題ではなくなり、「多すぎるデータ」が問題である。一口にいえば、確率的な考え方が統計をマスターするうえで必要不可欠な数学的予備知識とは言えなくなりつつある。だから、教授法に迷うのだ。
ビッグデータ時代には「少なすぎるデータ」が問題ではなくなり、「多すぎるデータ」が問題である。一口にいえば、確率的な考え方が統計をマスターするうえで必要不可欠な数学的予備知識とは言えなくなりつつある。だから、教授法に迷うのだ。
で、小生は今年度からかなり授業スタイルを変えることにした。基本ツールもエクセルではなく、最初からRを使うことにした-これ自体はそれほど新奇ではない。地方の小売業もPOSデータを経営資産化するためにサーバーを設置する時代だ。標準誤差とか、有意性とか検出力とか、のんびりと授業をやっている暇はだんだんなくなりつつある。そんな感じがする。
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こんな「情報」がある。
東京都健康安全研究センターが各国の養殖サーモンに含まれているダイオキシン濃度を調査してみたところ、ノルウェー産の養殖サーモンから他国を上回るような高いダイオキシン濃度を検出しました。(出所)真実を探すブログ
「輸入サケ類のダイオキシン類残留レベル」という資料によると、ノルウェー産サーモントラウトから5.2pgTEQ/gのダイオキシン濃度を検出したとのことです。チリ産のサーモンから検出されたダイオキシン濃度は0.38pgTEQ/gなので、実に15倍もの差があることになります。
元々、ノルウェーの養殖サーモンにはダイオキシンが多く含まれていることが有名で、世界各国の専門家がその危険性を指摘しており、「消費者はスコットランドやノルウェー、カナダ東岸産の養殖サーモンを食べる機会は年3回(3食)以下に抑えるべき」と述べている研究者もいるほど、その危険性は高いです。
養殖サーモンに含まれるダイオキシン類の毒素は、自閉症や神経疾患、脳委縮を誘発し、人体に多大な悪影響を与える可能性を秘めています。
チリ産のサーモンはダイオキシン濃度が少ないとは言え、ダイオキシン類以外にも化学系の餌や添加物が加えられているので、養殖物の食べ物は出来る限り避けた方が無難です。
小生が暮らす町でもスーパーではチリ産のサーモンを売っている。が、愛用している市場の店ではノルウェー産を買えるのだ-いうまでないが、ノルウェー産サーモンは脂がのっていて旨い。そのノルウェー産が心配だとはねえ…カミさんに話すと、それ以来、冷凍・買い置きしているサーモンを使おうとしない。
ただ、どうなのだろう。上の情報が公開されたのはいつなのだろう。日付が見当たらない…というか時間軸についての記述がないのである、な。一番古いコメントの日付は2013年11月23日なので、昨年秋時点の 状況を踏まえていると推察されるのだが、書かれている内容はその時点で有効なものなのか、以前はそうであったのか、ここがまた明らかではない。
どちらにしても、気を付けたほうがよいに越したことはないが、どの程度の信頼性を持たせればよいのかが分からない。まかり間違ったら、こうした情報は「流言飛語」となって、ネガティブ・インフォメーション・バブルの核になりうるのではないか。そう思ったら、なにがなし一抹の怖さも感じるのだ。
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本日は4月13日。歴史人物誕生日カレンダーによれば、今日生まれた歴史人物として英人・トレビシックを挙げている。蒸気機関車を発明した人物だ。あれっ、これはスティーブンソンではなかったか?調べてみると、George Stephensonは、蒸気機関車を実用化し鉄道事業への道を切り拓いた人物であるようだ。
SLニセコ号
かつて日本経済を支えた柱は、北海道に勤務する国鉄職員であり、四季を通して石炭を国内に安定輸送せずして日本の産業が回ることはありえなかった。事故や遅延が日本経済の停滞要因になるのは明らかだったわけだ。その後身である「JR北海道」の技術的伝統が揺らいでいる。伝統の揺らぎは、組織・技術の継承に問題があり、継承の揺らぎは戦略に原因がある。そして戦略の問題は、経営目的の正当性にまで遡るか、でなければ目的に対する戦略選択が最適であったかという問題に帰着する。
人間の思考や行動とは別に、SLの走る姿は美しい。組織の運営もまた、美しく正当なロジックを通してほしいものである。伝統が単なる因襲に堕落してはお先真っ暗だ。
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