となれば、加計学園の方は入試、合否、その後の教育状況をフォローするのがせいぜいである。
であれば、森友しかない。
と思っていると、色々と出てくるようである。国税庁長官はいざという時の「きりしろ」として次官でも、退官でもなく、いわば政権への協力報奨として提供されたものかもしれないなあ、と。そんな邪推すら思い浮かぶ。なので、モリトモは何かのカタがつくのかもしれない。
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安倍首相はそんな状況の下、憲法改正への議論は国会の義務であるとゲキを飛ばしているそうだ。行政府の長が国会にゲキを飛ばすなどあっていいのか、と。また理屈にもならない不平を新聞が伝えているようだが、なかなかスムーズには進まないだろう。というのは、国民の過半数は生煮えの憲法改正には消極的な態度を示しているからだ。
野党は正面からガチンコ勝負をするのは避ける戦術をとっている。まあ、昨年の衆院選で大敗を喫するのみならず、分裂劇まで演じてしまったので弁舌以外にはもう何の力もない。そこで見つけた攻め口は茂木経産相の線香配布活動。これひょっとして公職選挙法違反ではないか。だから攻撃する、ということだろう。時間稼ぎにはなるし、この件が炎上すれば「政権交代?」すらも夢ではない。そんなロジックでござろう。もし功を奏すれば
あなうれし 線香でとる 天下かなというものでござる。
かたや「憲法改正を!」と攻め、かたや「選挙区に線香を配っただろう、これ違反だぞ!」の論争だ。
まさに<線香と憲法>の国会だ。
先日は、代表質問のヤジ問題で副大臣が一人辞めた。日本の国会はヤジには過激に反応する。器が小さい。
今度は「TTP11合意」の中心人物を線香でクビにする、と。これが野党の戦術になっている。合意という国益は自党も享受できる将来の果実、クビにするのは今の自党の利益。確かに攻撃するだけのロジックはある。
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悪法とは「間違った法律」なのであれば、線香が違反になるという規則、これ小生の感性からいえば「間違った法律」だから変えた方がいいんじゃない?間違っている法律なら、守らない方が正しいんじゃない?そうも感じたりしますネエ。先日の新聞コラム記事に沿って語るなら・・・
EU離脱レファレンダムというオウンゴール以降、英国の政治は迷走気味になっているが、先日はTPPへの参加をイギリスが検討中とも報道されるなど、政治のエネルギーはマグマのように、なおも枯渇していないようだ。生存への強烈な意志というものを感じる。
日本の野党も「たかが線香」しかとりあげられないのであれば、もう何もしかけず、美しく枯れ果てることをプランニングするほうが国益にかなうのではないか。こんなことを思う今日この頃でござる。
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