2018年8月18日土曜日

断想: 「正義」には品格がない

人間の怒りは正義の感情の発露だという説がある。

と同時に、怒りに震える人は人を罵倒し、ののしり、時に人を突き飛ばし、人を殴りつけることもあるので、周りにいる人はその人に下品さを感じることが多い。

電車の中で(理由はわからないが)他人に怒りをぶつけて大声でののしる人、教室の中で生徒の一人を大声で叱責する教師、グラウンドで失敗をして顔を伏せている選手に対して怒り、罵倒する監督・・・、いろいろな場面はあるだろうが、怒りの感情をそのまま他人にぶつける人に尊敬を感じる人はいないはずだ。「まあ、気持ちは分かるけどネエ・・・」という人はいるかもしれないが。

利益ではなく、怒りによる暴力は、多くの場合、(少なくとも当人にとっては)正しいのだ。

二つを総合すると、「正義」とは人をののしるものである。「正義」とは人を罵倒しても許されると思い込むものだ。「正義」とは他人を傷つけても分かってくれるものだと甘えたりするものだ。

「正義」には品格がない。
「正義」とは下品なものである。

「正義」を唱えるジャーナリズムに時々ゲンナリした気持ちになるのはそのためである。

小生は下品よりは上品のほうが好きだ。『バカヤロー!』と罵倒されるよりは、『あなた大したお人だ・・・』と皮肉られると、会話が面白くなるし、と同時に身の置き場がなくなる思いをしたりする。

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