2018年10月19日金曜日

『〇〇は健康に悪い』という医学的指摘と異論

夏の終わりにJTの電子タバコ「プルームテック」を申し込んだのだがまだ到着しない。実に待ち遠しい。

30歳台終わりまで喫煙していた。大体一日一箱ペースだったので人並みのレベルだ。健康に悪いという理由ではなく、喫煙者に対する世間の視線が厳しくなり、タバコを吸うのも気づまりになったから止めた。小生は酒も嗜むので、夜になってから晩酌をすれば、昼日中のタバコ位はいいかという、まあ逃げ場もあったわけだ。

いまの世の中は、仕事をしていると実にストレスが多い。車で走っていると、車中でタバコを吸っているドライバーをよくみる。ポイ捨ては良くないが、喫煙している姿をみると、「吸いたくもなるよねえ・・・」と声をかけたくなるのが、小生自身の気持ちであり、これは人情であるとも思っている。

電子タバコは、タバコの葉を燃やすわけではない。タールは発生しないので、肺がんを誘発するリスクは無視できるほどに小さい。それでも、医学分野の学会は『電子タバコは有害であり、従来型のタバコと同様、使用禁止とするのが適切である』と、まあ、こんな主旨の見解を発表しているようだ。

そりゃあ、元はタバコでござんすから、悪いっていやあ、悪いでしょう。

そんなところだ。

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ただ、どうなのだろうなあ・・・とも感じる。

飲酒は健康にどの程度悪いのだろう?そう質問すると、やはり『酒も飲まないにこしたことはない』。これが公式の医学的見解であるそうだ。

1合の清酒を三日に1回(だったかな?)、あるいは一晩呑めば、48時間は時間をあける。そんなルールを目にしたことがある。

故に、電子タバコで喫煙を再開するなどは、もっての外であり、晩酌も止めるべきだというのが、小生の健康維持を考えれば正論になる。

だけど、あれもこれも止めちまったら、楽しみってやつがなくなりまさあネ。タバコは絶対ダメ、酒もよくない。じゃあパチンコでもまた始めますかい・・エッ、ギャンブルはダメ。ゴルフかね?ゴルフコースは土砂災害の原因になってる?そうなのかい? じゃあ、釣りでも・・・環境破壊になるってか??それでなくっても、釣り師には世間の目が厳しい、釣られた魚はPTSDになる? 魚がPTSDになるってのかい?動物虐待になる・・・ちょっと待っておくんなせえ、じゃあ、オイラの心はどうやって明るくしたらようござんす? エッ、自己責任でなんとかしろ?冷たいネエ・・・そこでホッポラかされたら、アッシは行き場がないじゃあござんせんか。エッ、海外旅行に行けばいい?外国はもっと自由だ。まったく、なんかこの国も住みにくくなってきたねえ。

まあ、どこかの町でこんな会話がされてなければ幸いだ。

最近になって、小生は果物アレルギーが出てきて、リンゴもメロンも食べると喉がイガイガしたり、下痢をするようになった。ネットで調べると、食べない方がいいと書いている。スイートは糖分過剰、ステーキは悪玉コレステロールが増える、・・・サバやイワシを食べなさいってネ、まったく余計なお節介というものだ。

小生の母は、子供の頃、サバを食べて蕁麻疹が出たそうだ。小生の祖父は酒もたばこも愛したが、何の体調不良もなく、天寿を全うした。そばで煙を吸っていた祖母は祖父よりも長生きをした。医療専門家は、それでも「酒もタバコも止めてれば、10年は長生きできたでしょう」とは言うだろうが。あまり意味のない言い草ではあるにしても。

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確かに、健康被害が生じれば寿命が縮むだろう。90歳生きられるところが80歳で死ぬかもしれない。立証は難しかろうが、理屈としてはありうる。死ぬっていうのは単純に考えれば悲しいことだ。

しかし、80歳から90歳まで10年長く伸びたところで、生まれてよかったという人生の喜びの総量が何パーセント増えると予測できるのだろうか? 可能性の問題なのだというが、10年間寿命が延びた末に、交通事故に遭っても、大地震で家が倒壊して仮設住宅で寝たっきりになっても、誰が責任をとってくれるのか?後期高齢者になってから最後に10年間人生が長くなっても、幸福の可能性は半分、不幸の可能性が半分、確率半々、期待値はゼロ。こう考えるのが合理的ではあるまいか。不幸のほうがより鋭く心を刺すのであれば、期待値はマイナスだと計算するべきかもしれない。何しろ最後の10年間に想定外の不幸を経験しても、自分の力で乗り越えるのはもやは難しいだろうからだ。

「人生長ければ長いほど良いことである」というのは仮説としても、価値判断としても信ぴょう性が乏しいと小生は思っている。

なので、前にも投稿したことがあるのだが、この点については小生はヨハン・シュトラウスのワルツ「酒、女、歌(Wein, Weib und Gesang)」が大好きなのであり、兼好法師の『徒然草』にあるように、平均寿命には達しない寿命で何の心配も残すことなく極楽往生できれば、それが最良・最上の人生であると信じているのだ。
命長ければ辱多し。長くとも、四十に足らぬほどにて死なんこそ、めやすかるべけれ。そのほど過ぎぬれば、かたちを恥ずる心もなく、人に出で交らはん事を思ひ、夕の陽に子孫を愛して、さかゆく末を見んまでの命をあらまし、ひたすら世を貪る心のみ深く、もののあはれも知らずなりゆくなん、あさましき。
(元記事)本ブログ「高齢化社会、その光と影を考える」、2011年7月12日

 シュトラウスの「酒、女、歌」の発想(=作曲)の源となったのは、宗教改革で有名なマルチン・ルターの言葉「酒と女と歌を愛さぬものは、生涯馬鹿で終わる」を基にしてジョセフ・ベルが作った詩であると、Wikipediaには説明がある。

健康は確かに大事だが、「あれは健康に悪いから止めなさい、これも禁止にした方がいいね・・・」という専門家は、バカとは言わないが、野暮くらいにはなるかもしれない。少なくとも、自分はやらないからといって、人の楽しみを片っ端から禁止して得意がるのは、小人物であるのは間違いない。というか、この程度のアドバイスであれば、ビッグデータを活用したIBMのドクター・ワトソンのほうが得意でござんしょう。人工知能の助言くらいにしておいたほうが、世の中波風がたたなくて暮らしやすいのではなかろうか。

1 件のコメント:

avvilibber28 さんのコメント...

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