2020年6月19日金曜日

一言メモ: クレバーなやり口は時にえげつなくもあるわけで

国会議員の河合夫妻が公職選挙法違反で夫婦そろって逮捕された。

それにしても、昨年の参院選で「実弾」を混じえた強引な選挙運動を展開させた直後に、その現場の当事者をよりにもよって法務大臣に任命したことは、行政トップが自らの「不正選挙」を「隠ぺい」するため検察当局に「見逃せ」というメッセージを発したとすら見えてしまうわけであって、その「えげつなさ」は安倍内閣の奢りと鈍感を象徴的に示す所為であったな、と。そんな意見には小生も賛成する。

観ようによっては、法に基づく行政よりも「政治」を優越的地位に置こうとする政治家(≒公職選挙法が対象とする公職)の傲慢を物語る一例ともいえるわけで、そろそろ「政治主導」についてはその正当性、というか正確に意味するところを考え直す時機に来ている。少なくともこの10年間の「政治主導」は余りに低レベルで、まだこれなら一昔前の「官僚主導」の方がよりプロフェッショナルでマシであった、と。そう実感する日本人は多いのではないかナアと思い始めている。

際どいボール判定に何度も執拗に時間をかけてクレームをつけておき、審判へのブーイングを観衆に煽りながら、ここぞという時にはビーンボールを投げる、そんな荒っぽい投球をさせる野球監督と、そんな無神経な戦術を黙認する球団は、プロ球団としては失格の烙印を押されても仕方がない。「クレバー」も度を過ぎるとその「えげつなさ」に美的な意味で嫌悪感を催すのだ。

この1年余の現内閣は日本国を代表する行政府としては、体を為していなかったネエ・・・と。

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理念や実績も大事だが、どんな形で終わるかが後世の評価において決定的な重みをもつ。

ベトナム戦争を終了へ導き、瓦解寸前にあった戦後のブレトンウッズ体制に引導を渡し、その後の国際通貨体制再構築の契機をつくった米・ニクソン政権であっても、その有能さは忘却され、記憶はウォーターゲート事件による引責辞任と切り離すことができない。

これまた巷の陋巷に暮らす下賤な輩のつぶやきということで。

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