2022年1月17日月曜日

ホンノ一言: これも「頭が悪くなっている証拠」の一例かも

 またまたカミさんと面白い会話をした。例によってTVのニュース報道を視聴していたときのことだ:

TV: (コロナ新規感染者の増加が見られる中)函館市では今日から高齢者に対する3回目のワクチン接種を始めました。会場である国立病院機構函館病院では・・・

小生: いまいった「国立病院機構函館病院」なんて、なぜこんな持って回った言い方をするのかネエ?昔の「国立函館病院」なんだから、同じ「国立函館病院」という呼び方でなぜダメなんだろうなあ?

カミさん: 正しく言いたかったのよ。

小生: 国立で函館にあるんだから「国立函館病院」で正しいはずだよ。

カミさん: 正式名称っていうことじゃない?

小生: 正式名称ネエ・・・それなら「慶応大学」っていう呼び方は間違っているって話になる。「慶応義塾大学」と呼ぶべきだな。TVの学生スポーツをとりあげるときはよく「慶応大学」って言ってるけど、あれもおかしいということになるなあ。

カミさん: テレビ局に電話したらいいじゃない(笑い)。

小生: そうそう北海道の大学は面倒な呼び方になるよ。今度、小樽商科大学、帯広畜産大学、北見工業大学の三つの国立大学が経営を統合して、「北海道国立大学機構」になる予定なんだけどネ。たとえば、これまでは『国立大学法人帯広畜産大学』が正式名称だったんだよ。それが経営統合後は例えば帯広畜産大学なら

国立大学法人北海道国立大学機構帯広畜産大学

正式な名前はこうなるはずさ。

カミさん: ええ~~っ

統合後も入試やカリキュラムは3大学が独立して進める予定だ。とすると、入試の合格発表でも

今日、国立大学法人北海道国立大学機構北見工業大学で合格発表がありました。

そんな報道の仕方になるのか・・・ やや漫画に近いような気もするが。

漫画的ということなら、徳川3代将軍・徳川家光を正式名称だからといって

淳和・奨学両院別当、氏長者、正二位、内大臣、征夷大将軍、源家光

「これからはこう呼ぶのじゃ」などと文科省が言い始めればどうなるか・・・いや、いや、これを志村けんの「バカ殿」でやってほしかったと思う。


最重要なポイントは生活の利便、簡便な伝え方にあるのであって、法的にどうか、制度としては何が正しいかというのは、職務上それが必要な人間の間で好きにやっていればよいことだ。

簡便な報道を心掛けるという当たり前の視点にたてば、「国立函館病院」で視聴者にはどこのことかが分かるし、わざわざ「慶応義塾大学」と言わなくとも「慶応大学」といえばどこの大学かは分かる。当の慶応義塾大学が文句を言っているわけでもない。小樽商科大学も

国立大学法人北海道国立大学機構小樽商科大学

などと正式名称で報道されれば、かえって

これまでの「小樽商科大学」と同じ大学です

と言いたくなるのじゃあないか。

こんなことは、当たり前のことだと小生には思われる。それが段々と当たり前にはならなくなりつつある。妙に「正確さ」、「細かな点」にこだわって、かえって滑稽なことをやっている。まるで太宰治が『お伽草子』の『瘤取り』で描いた「瘤取り爺さん」のようだ。自分は何をやろうとしているのか、何が大事であるのか、ちゃんと分かっているのか、アタマが悪くなりつつあるのじゃないか。そんな風にも感じる今日この頃であります。

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