2023年4月14日金曜日

ホンノ一言: 黄砂は現実の災難、北朝鮮のミサイルは空騒ぎ

このところ日経朝刊に連載されている『陥穽 陸奥宗光の青春』を愛読しているので、自然と江戸末期の儒学者・安井息軒に関心をもつことになった。(メディア大手より信頼されている?)Wikipediaで概略を見てみると、

有名な言葉としては「一日の計は朝にあり。一年の計は春にあり。一生の計は少壮の時にあり。」

こんな説明がある。

全くこの通りだと、この齢になってみてから痛感する。若い頃を思い出すと《一生の計》というのを持っていなかったナア、と。

ま、器が小さかったこと自体は仕方がない。不十分な成果は努力の不足のため、努力の不足は一生の計がなかったから、一生の計を持てなかったのは器が小さかったからである。器が小さいのは生まれ持った才能のためだから、後悔などを覚える必要はない。それが自分に与えられた生であったのだ。

不平、不満は自分自身を知らないことから生まれるものである。

そこへ行くと、エンジェルスの大谷翔平という選手は大したものだ。文字通り、《一生の計》を10代という年齢で立てていたのだから。 

そんな事を思いながら、今朝もワイドショーを見ていると、昨朝の<Jアラート>である。突然、起き抜けに鳴ったから「緊急地震警報か?」と思ってスマホを確かめた ― 確かめざるを得ない。そうすると、飛翔物体が北海道付近に落下する怖れがあるので安全な場所に避難せよということだ。「なんだ、北朝鮮がまたミサイルを撃ったのか」と。そう思いました。何も出来ることはありませぬ……

その騒動が今朝のワイドショーの話題になって、またまた空騒ぎになっているというわけだ。

小生: こういう話題になると出てくるのは元・自衛官になってきたネエ。去年のウクライナ戦争からずっとそうだよ。

カミさん: ミサイルだからそうなるよね。

小生: だけどサ、テレビは、Jアラートが出る前の現場(=自衛隊)と上(=首相官邸)との関係がどうとか、こうとか、細かい話しをしているけどサ、誰も聞かないんだよね。

カミさん: 何を?

小生: これが緊急地震警報なら、もし不幸にして警報が的中したらダヨ、災害対策がすぐに発令されるわけよ。救助対応がスタートする。で、いまのJアラートの北朝鮮のミサイル警報なんだけどネ、もし不幸にしてミサイルが国内に着弾するとか、爆発した後の破片が大都市に落下して被害が出た場合ネ、日本はどうするんだろう?反撃計画とか、報復とか、すぐに《存立危機事態》を政府が宣言して、米軍と連携して自衛隊が軍事活動を展開するとか、そういうことなのかな?

カミさん: そんな事、日本に出来るの?

小生: だからさ、なんで誰も実際に警報通りに命中した時の対応を質問しないのかな?

カミさん: 落ちるはずはないって思ってるからじゃない?

小生: だったら警報なんて要らないだろ?誰が、何のために、日本に危険が及ぶかもしれないって言ってるのかね?

カミさん: さあ…

小生: 大体、北朝鮮がミサイルを撃って日本が困るなら、外務省が声明を発して厳重抗議するとか、北朝鮮政府に言うとか、外交の方でも必要な事をしなくちゃいけないだろ?『外交的にはどう対応するんですか?』ってさ、なんで誰も質問しないのかネ。

カミさん: 北朝鮮ってまるで鬼ヶ島の鬼みたいだね。

小生: そうなんだよ。何しろ北朝鮮と言う国があるということ自体、まだ日本は承認してないんだよね。だから北朝鮮大使が日本にいるわけでもないし、平壌に外務省職員を置いてるわけでもないのさ。それで向こうがミサイルを撃ったから日本でその度に警報を出す。日本国民は右往左往する。それでいて、外交努力は何かしているのかと誰も聞かない。マスコミも「鬼がまた暴れた」とでも言わんばかりの報道さ。平和ボケもここまで来ると、阿呆にみえて仕方がないナア。

カミさん: またストレスになるヨ (笑)

北朝鮮に絡んだ投稿は結構していてブログ内検索をかけると様々なことを書いてきている。

Jアラートでワイドショーの空騒ぎを招くよりは、まず外交交渉が出来る前準備くらいはしたほうが良いのではないかというのは、既に投稿したことがある。

安倍さんには到底無理だったろうが、少しは賢くなってもよいのじゃないか。

ミサイルが落ちるかもしれないとされた札幌駅近くのお婆ちゃんも『いつものことでしょ』とTV画面の中で話してました。これが今の現実だ。

アホちゃうか!

政府、マスコミは日本社会の「上」、庶民は「下」にいる。今年もまた日本は『上はグダグダ、下は冷静』。「どこのどなたか、声高にどなっている人も多いネエ」。何だかこれが、いまも昔も変わらない、日本のお国柄であるってことでしょう。そう思われる昨日の騒動でございました。

大量の黄砂は現実の災難、北朝鮮のミサイルは空騒ぎであった、ということで。



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