2014年12月10日水曜日

覚え書—合理的「裏切り」を許せるか、許せないかの国民性

今夜の授業から同僚の担当モジュールになったので大分楽になった。とはいえ傍聴はしたいので、午前の仕事を早めに切り上げて宅に戻ってきた。

食事を終えて昼のワイドショーにつきあっていると舟木一夫が出ていた。『人気は衰えないねえ』、『芝居で主演すると今でも満員になるというからねえ…』、他愛ない会話をする。
○○家にお味方したいという存念は某(それがし)にもござるが、それは某のみの一存にて、それより先祖代々当家が▲▲家からこうむってきた恩義を思えば、某の一存で裏切ることは到底できぬ。お察しあれ…これも浮世の義理というものでござる。
確か、NHK大河ドラマ「毛利元就」ではなかったかなあ。敵将の一人として出演していた記憶がある。その時、よく覚えてはいないが、上のようなことを語っていたと思うのだが…ま、定かではない。とはいえ、上のような台詞は日本人が最も好きな台詞であるのは確かだと思うーおそらく今日でも。

「泣かせるねえ」というヤツだが、合理的に行動する人間に涙を流すことは決してないものだ。正面切った侵略や爆撃より、多分「裏切り」をはるかに決定的に嫌う点で、日本人の倫理観はユニークなのかもしれないけれども、この点を広く検証したわけではない。

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