2016年2月17日水曜日

経済データ・天気予報と生活実感

小生が暮らしている町では昨晩から今朝にかけてまとまった雪が降り、住んでいるマンション駐車場には、今朝、除雪車が入った。除雪車が入ると、車を移動しなければならないので、アタフタする。できれば来てほしくない。

天気予報をきいていると、今日もまた深夜にかけて20センチ、明朝までに20センチ降る可能性があるという。

ヤレヤレ・・・、一軒家に暮らしている人に比べれば、そりゃあ遥かに楽だ。それにしても、2月は暖冬になるという予報ではなかったかいな・・・ぼやきも出るってものだ。

★ ★ ★

そういえば、今冬の長期予報はエルニーニョ現象の影響で暖冬であると、特に西日本は暖冬であると。北海道は「暖冬」とまではいえず、平年並みということであったが、厳しいという予報ではなかった。

確かに、12月は少雪傾向であり、スキー場はどこも心配していた。それが年末、年始にドカ雪が降り一安心したそうだが、その後はプラス5度、プラス8度の日もあったから、困っただろう。ジェットコースターのような気温、それがこの冬の特徴だ ― 幸いにして、「雪まつり」や「雪明りの路」開催期間中は、ハラハラと雪が舞う、祭り日和が続いたが。

マンション管理人のYさんによれば、除雪車出動の依頼回数は昨年より少なくなるだろうと思っていたところ、だんだん追いついてきて昨年並みになりそうだということだ。

Yさんと一緒に除雪を手伝っているKさんは、「それでも今年は雪少ないよ。今年は屋根の雪下ろし、まだやってないもん。去年はいまの時期、もう2,3回はやったからね」。

つまり、降るときはしっかりと降っている。それが気温の乱高下でとけてしまう。だから積雪量としては少ないのだ。

雪というのは、とけるときはとけるで危険である。屋根から落雪があるかもしれないし、とけた雪が夜間にはアイスバーンになって車がスリップしやすくなる。歩いていると思わぬところで滑って転倒して骨折することがある。

今年は<危ない冬>なのだ。

★ ★ ★

経済統計でも景気動向指数や実質GDPの、それも季節調整済前期比。消費者物価指数の対前年比もそうだ。

どの経済統計もサッパリ暮らしの実感と合致しない。そんな声をよく耳にする。

それを統計技術的な側面から説明してみても、感覚的に合わないと言われれば、合わないと言う事実はやはり認めなければならない。

だから、最近は街角の声をきく景気ウォッチャーなどというデータもある。

天気予報も同じだろうと思う。確かに、冬季の平均気温をとってみれば、今年は「暖冬」になるのかもしれない。

しかし、平均気温が高いか、低いかで毎日の過ごしやすさが決まるわけではない。それは必需財、贅沢財、公共料金等をすべて含めた価格の平均的変動で暮らしの実感が決まらないのと同じである。

言葉でいえば、この冬は<気温は高めだが荒れた冬>である。

★ ★ ★

雪国の人にとって毎日がどの程度しのぎやすいか。必ずしも気温だけが大事ではないし、降雪量で決まるわけでもない。

冬のしのぎやすさに影響する要因を集計して<冬の過酷度指数>でも作成、公表してはどうか。

ただ、こんな指数を作っても、北日本の雪国の人しか見ないはずだ。故に、国の機関である気象庁が作成する理由は乏しい。

何度も書くことだが、気象庁は基礎的データを整備することに専念するべきだと思う。もちろん大規模地震など国家的見地からとりくむ予報業務もある。しかし、気象予報の大半はローカルな機関が本来は担当するべきだろう。地元住民のニーズを熟知しているからだ。

データ解析技術は産官学のテーマとしても非常に有望だ。心配はまったくない。

冬の厳しさ、夏のしのぎやすさ、花粉飛散状況等々、ローカルな必要性に対応することで住民が大いに助かるサービスは特に気象という分野で非常に多く残されている。

0 件のコメント: