米インターネット通販大手アマゾン・ドット・コムが実際の書店400店を出店することを計画している。既存の書店との戦いの最前線に切り込む動きだ。
一部を引用しているのは、本年2月12日付け日経記事である。
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■400店舗が目標
アマゾンの計画を認めたのは、米ショッピングセンター運営大手ゼネラル・グロース・プロパティーズのサンディープ・マスラニ最高経営責任者(CEO)。米紙ウォール・ストリート・ジャーナルが2日付で報じた(注:マスラニ氏はその後、自らの発言はアマゾンの計画を反映していたわけではないと訂正している)。マスラニ氏は決算発表で客足について質問され、「アマゾンは実際の書店を出店する計画だ。私の理解では、300~400店舗を目標に掲げている」と答えた。
だが、こんなことが本当にあり得るのだろうか。米ボーダーズなど老舗の書店チェーンを経営破綻に追い込んだに等しい企業が、デジタル時代以前の遺物が残したギャップを埋めようと考えるだろうか。実際には、それほど不自然な考えでもない。
アマゾンは数カ月前にシアトルに初の書店を開店したばかり。1月にはオンラインで注文した商品を受け取り、同社の最新の機器もチェックできる有人の拠点をカリフォルニア大学バークレー校に開設した。年内に他の大学にもこうした拠点をオープンする方針を明らかにしている。
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Amazon Booksともなれば、書籍の他に”Kindle Fire”やら”Fire TV Stick”やら、Amazonが製造販売している今風の小道具の実物も展示され、そこで簡単に手に入るようになるのだろう。
店内のデザインがどんな趣味になるのか。それは進出してからのお楽しみになるが、もし日本店第1号が開店すれば、小生は東京まで見に行くかもしれない。
手に入ればいいという場合と手に触ってから買いたいという消費者の動機のバランスをとるには、やはりリアルの現場は販売戦略として必要だ。
楽天市場も最近は大手デパートとコラボして成功している。
電子商(e-Commerce)市場は、リアルの小売市場への浸潤、さらにはネットの中に現出する仮想現実店舗、つまりバーチャル空間の設計。この二つが競争優位に立つためのキーポイントであることが段々と見えてきた段階にある。
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