2019年9月15日日曜日

一言メモ: 「天下の東電」、実は力量ゼロなのでは?

小生が10代の頃には『ご主人様はどちらにお勤めなんですの?』と子供の父兄会で聞かれて、『東京電力のほうに……』と応える奥さん達は随分と誇らしい気持ちであったという。小役人として勤務していた役所にも電力会社から出向して来ていた人がいたが、東京電力から来た人(特に総合計画局の社会資本だったか、産業・エネルギーだったかの担当班には定席を持っていたと記憶している)には一目も二目も置かれていたことをよく覚えている。「天下の東電」は電力業界の盟主、日本経済の大黒柱の一つであるとも自認し、当時の通産省をも超える力を日本では発揮していたものである。

東日本大震災で福一原発事故が起きたのは想定外の津波であったというのが「公式見解」とされている。が、この理解の仕方には色々と批判もあるようだ。

今回、また台風による被害を蒙り特に千葉県では長期停電が続いている。今月9日に上陸した台風で停電が発生してから既に一週間が経過している。

復旧までの見通しは当初見通しから二転三転し、とうとう千葉市の一部区域、市原市、袖ケ浦などは今月27日までずれ込むことになった。

これほど被害状況が甚大なのなら、そもそも災害発生直後の段階で『1、2日の間には復旧の見通し、当面の間は何とかしのいでください』というような、「じきに治るから」と受け取られるような会社判断をなぜ公表できたのだろうかという疑問がわいてくる。

JRで事故が発生する際には、まず最初に「復旧の見通しは立っておりません」とアナウンスがある。そのうちに、損壊状況を技術者が精査した結果を踏まえ「復旧は午後1時以降になる見込み」などと次第に具体的な内容に変わってくるのが通例だ。

東京電力は、いかなる具体的根拠に基づいて「明日中の復旧をめざす」などと目標設定できたのだろうか?うちのカミさんなどは、翌朝になって刻々とテレビで中継される倒木、倒れた電柱の様子などを目にして、「これ、とても1、2日で何とかなるもんじゃないよね・・・電力会社だからサアっとやってしまえるのかなあ?」と話していた。

当初の見通しは、各地区の現場が被災状況を目視し、それを本社で集計した結果であったのだろうか?本社内に復旧工事管理本部などを臨時的に設置して人員を配置したうえで、各区域から報告されてくる被災現状を確認するという業務をスタートさせるにはそれなりの時間がかかるはずであるが、なぜあれほど速やかに「明日中の復旧を目指す」などと会社として言えたのか?早すぎないか?「本当に出来るのか?」と社内の誰も念押しをしなかったのか?……、次々に疑問がわいてくる。

ま、一段落してからこの辺りの事は検証されるものと予想する。

しかし、これもカミさんと話しているのだが、『本社の中枢にこの程度の能力しかないなら、福島第一原発の事故も起こるべくして起きたとしか言えないよナア、ほんとに』と、改めて考えさせられてしまうのは小生だけだろうか?

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