2019年7月の参院選広島選挙区における大規模買収事件で、公選法違反罪に問われた元法相のK.K.議員が、ようやっとと言うべきか、議員辞職願を提出したそうだ。ご本人は
皆さまの信頼を裏切ってしまったこと、万死に値すると考えます。お金で人の心を『買える』と考えた自らの品性の下劣さに恥じ入るばかりです。
と所感を述べているよし。
フ~~ム、「万死に値する」ということですか・・・。
昭和20年8月15日の朝、陸軍大臣の阿南惟幾は
一死以テ大罪ヲ謝シ奉ル
との遺書をのこし割腹して謝罪した。
後者は「一死」をもって謝罪するという言葉をその通りに実行した。前者は「万死に値する」と述べながらも、(多分)言葉を実行する意志はないとみる。
軍国主義時代の日本の陸軍大臣の言葉より、民主主義国に変容した現代日本の国会議員の言葉は、その重みにおいて、1万分の1未満の価値しかないという理屈だ。
「政治主導」、というより単に普通選挙で当選した「政治家」主導というべきだが、形容できないほどの「軽さ」にはただ呆れるしかない。実績評価、能力評価なしで誰もが立候補できる普通選挙というのは、誰かが必ず当選するもので、本人がどんな人か分からないままに投票する現状では《クジ引き抽選》とあまり大きく異なるところはないとみる。「支持政党なし」という階層が主たる階層である現代社会において、上のような状況になっているのは理の当然だろう。
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