2012年5月21日月曜日

議員など公職就任要件を厳格化してはどうか?

鳩山元首相が以下の発言をしたとの報道がある。
民主党の鳩山元首相は19日、テレビ東京の番組で、消費税率引き上げ関連法案について、「シロアリを退治しないで消費税を上げても、増税分もシロアリに食べられてしまう。(採決は)まだこのタイミングではない」と述べ、徹底した行政改革を行うことがまず必要だとして、衆院本会議での採決を急ぐべきではないとの考えを示した。

一方、自らが今月15日に首相退任後初めて沖縄県を訪問したことに関し、「今、(野田政権が)必ずしも沖縄県の側に立って闘おうとしていないことに対する(県民の)腹立ちや怒りを感じて帰ってきた」と語った。
(2012年5月21日07時08分 読売新聞)
自党と他党との識別がつかなくなったようであり、小生が楽しむ雑談の中では、このような発言行動を<政治的認知症>と形容している。

そういえば本日の日本経済新聞朝刊5面「核心」(芹沢洋一論説委員長)では「ポピュリズムよさらば」というタイトルの文章が掲載されている。その中で「政治家の劣化は目にあまる」と記されている。そりゃそうでしょう、と。この点だけは誰でもが納得するだろう。

古代の共和制ローマでも執政官などの要職は選挙によっていた。ただ立候補の資格としては一定以上の<年齢>を求めるだけではなく、<公務や軍務の一定以上の経験>を求め、誰でも実績なく自由に立候補できるというわけではなかったようである。また要職を経た人材は元老院を構成し強い発言力をもった。公職は私ではなく公に奉仕するわけであり、個人的な信念や願望のみが大事であるわけではない。公職を担うに十分な経験と熟練を有していると推察する根拠を立候補の時に求めることは、至極当然だと思うのだ、な。古代ローマが国家として長寿を保った理由の一つに、政治行政システムの設計が時代の変化に応じた巧みなものであった点を多くの専門家があげている。

我が国において国会は国権の最高機関だ。日本でも、国会議員に立候補する際、官公庁や地方議員などの公職あるいは「その他の社会奉仕活動」を一定年数以上経験していることを要件とするべきではないか。また、国政選挙立候補までに経験した公的活動の分量により、国から支給される選挙活動資金の金額に差を設けるべきではないか。

これが現職を不当に優遇する結果になるとすれば、それは社会に関心をもって公的活動にとりくんでいる人が政界に愛想をつかしている証拠である。もしそうならそれは仕方がない。現職が他界するまで現状を続けるのがまだましである。現職をデマゴーグ、泡沫、ジャンク等から防護し、腰を入れた政治活動を続けさせることも大切である。いずれ遠からず、人がいなくなった時点で入れ替えればよい。その時のことを想定した話しである

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