2021年1月17日日曜日

技術進歩の果実は明白であると感じるとき

 小生は音楽の専門家ではないので、たとえよく聴くモーツアルトであっても、何を高く「評価」しているかということなど、ブログであれ書けるものではない。

書けるとすれば、単に「最近最も頻繁に聴いている楽曲」を頻度順に並べること位である。そうすると、選択範囲をモーツアルトに限れば、大体、以下のようなリストになる。

  1. ピアノ協奏曲第17番(K.453)
  2. セレナーデ「ポストホルン」(K.320)
  3. ヴァイオリン協奏曲第4番(K.218)
  4. セレナーデ「ハフナー」(K.250)
  5. 交響曲第38番「プラハ」(K.504)
  6. 魔笛(K.620)
  7. フルート四重奏曲第1番(K.285)
  8. 交響曲第40番(K.550)
  9. ヴァイオリンソナタ第35番(K.379)
  10. ピアノ協奏曲第9番(K.271)

(次点)

A. ピアノソナタ第10番(K.330)

B. ピアノ協奏曲第14番(K.449)

ピアノ協奏曲が多い。それにいわゆる有名な傑作群が少ない。こんなリストには大抵含まれている「クラリネット協奏曲」も「ジュピター」、「フィガロの結婚」、ピアノソナタ「トルコ行進曲付き」(K.331)、それに「レクイエム」も入っていない。誰もが傑作という高名な楽曲群は、小生が若いころから既に人気の的であり、その頃にはまだ高額だったLPを小生も財布の中をのぞきながら買い込んだものである。もちろん今も好きであることに変わりはない。

つまり、要約すれば、現時点で毎日愛聴しているのは、若い頃には知らず、知っていてもお金が足りず、買うのが後回しになっていて、最近になってYoutubeやAmazon Primeを利用して初めてその素晴らしさを知った楽曲が大半であるということだ。

もし対象範囲にベートーベンも含める、ロマン派も含める、マーラー、ブルックナー、ブラームスまで含める、ロシア派も含めるということになるとどうだろう・・・まあ、ベートーベンの第3番「エロイカ」がモーツアルトの「プラハ」よりは上に入ってくるだろうなあ。「田園」はモーツアルトの40番とどうだろう、ブラームスの第4番は・・・これはもう決定不能である。

古今の名曲などと銘打って本を出している専門家もいるが、あれはどんな評価尺度で選んでいるのだろう。想像を絶するとはこのことだ。

ま、いずれにしても、こんな選択が出来るのも「技術革新」とITビジネスの成功のお陰である。こう言わずして、ほかに何と言えばいいだろう。

ITテクノロジーの進化、AI(人工知能)の進化がもたらす雇用への負の影響が危惧されているが、技術進歩の果実は既に巨大である。

火を発見した後になって火のない生活には戻れない。自動車が登場したあとになって自動車のない日常には戻れない。合成繊維や合成樹脂が発明された後になって、それをゼロに抑えることはもう無理である。

すべての進歩は一度実現されてしまえば、それがない時代にはもう戻ることは出来ない。

雇用問題は、雇用問題として別に解決していくという理屈になる。雇用を心配して技術進歩にネガティブな姿勢をとるなどは、・・・多分、頭が悪いのじゃあないかと思ったりする。

0 件のコメント: