俄かに浮上した《世界的金融不安》で今月21日‐22日開催予定のFOMCで金利が据え置かれるのではないかとの見通しが、これまた「俄かに」囁かれるようになってきたそうだ。
先週、米国の地銀2行が経営破綻したことをきっかけに、金融不安がより広範囲に及ぶとの懸念が広がったことを受け、米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げサイクルは終了したと予想する投資家が増えている。
(中略)
FRBのジェローム・パウエル議長は1週間前(銀行の破綻が相次ぐ前)、0.5ポイントの利上げを示唆していた。このため、投資家は年内に政策金利が5.6%まで上昇する可能性があると予想していた。
この発言の後、シリコンバレー銀行(SVB)の保有債券の損失が懸念され、米財務省と銀行規制当局は12日、中小銀行の顧客の信頼回復に向けて積極介入を余儀なくされた。
Source: Wall Street Journal, 2023 年 3 月 16 日
URL: https://jp.wsj.com/articles/bank-failures-market-turmoil-fuel-bets-on-a-pause-in-fed-interest-rate-increases-d0652b05
EUの中央銀行ECBは0.5%の利上げを決定して、あくまでもインフレ抑え込みに全力をあげる姿勢だ ― 金融機関の方が耐えられるかどうかは分からないが。
アメリカはどうするのだろう?
ドル供給に不安は生じさせないよう日米英欧加瑞の6中央銀行が今後協調していくことは決まった。
そもそもドルベース・マネーサプライが過剰に減少していることへの不安は、既に昨年夏の終わりにEvans-Pritchardが英紙Telegraphに寄稿していたことでもある。
But, again, be careful. Inflation may fall too fast for comfort. The US money supply figures have swung from boom to bust. Over the last three months M1 money has contracted in absolute terms, and has been falling at a double-digit annual pace in real terms. If this does not lead to recession this winter, it will be a miracle.
The greatest danger is the behaviour of the Fed itself. The institution seems not to have learned any theoretical lesson from what has gone wrong. It clings to its old model. It persists in ridiculing money data. It is therefore in the process of repeating the mistake it made two years ago when it generated today’s inflation, but this time in the opposite deflationary direction through monetary overkill.
Source: The Telegraph,24 August 2022
Author: Ambrose Evans-Pritchard
URL: https://www.telegraph.co.uk/business/2022/08/24/us-federal-reserve-actively-wishes-crush-stock-markets-ignore/
本ブログでも昨年10月下旬にこう投稿している。
どちらにしても、来年になってまだ金利を上げるようなら「バカじゃないか」という声が増えそうである。
ホントに『バカじゃないか』という声が増えそうな雲行きになってきた。
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