2012年1月21日土曜日

消費税率引き上げは社会保障目的税?

本日の日経が報道している。
岡田克也副総理・一体改革担当相は20日の記者会見で、消費税の増税分を社会保障財源に限定すると明言した。これを受けて、政府は増税分の一部が他の歳出に回らないように、増税分と歳出を別枠管理する案の検討に入る。消費増税への国民の理解を得るのが狙いだが、社会保障費が聖域化し給付の効率化が緩めば、財政健全化が鈍る可能性もある。(出所:2012/1/21 0:36日本経済新聞 電子版)
つい昨日は以下の情報が流れてきている。
安住淳財務相は20日、社会保障と税の一体改革で2014年4月に消費税率を現行の5%から8%に引き上げる際、約1%分を基礎年金の国庫負担分の財源に充てる考えを明らかにした。都内で開いた経団連の米倉弘昌会長らとの懇談で表明した。政府が8%に増税する際の税収の具体的な使途を示したのは初めて。 
政府は一体改革素案で消費税率を14年4月に8%、15年10月に10%に2段階で引き上げる方針を決めている。経団連は最初の8%への引き上げ時から、増収分の一部を年金財政の安定に使うよう要望。安住財務相も「年金に不安を持たれないような制度設計にしたい」と応じた。 
米倉会長は懇談後の記者会見で「欧州債務危機は対岸の火事ではない。今を逃しては財政再建を実施する機会はない」と語り、一体改革への理解を示した。(出所:日本経済新聞2012/1/20 13:55配信)
岡田副総理はよく分かってないのだろうなあ・・・・。大体、消費税率を最終的にどこまで引き上げるのか、まだ不確定な現在、全て今後の引き上げ分は社会保障以外には使いませんとは、政治家なら口には出せないのではなかろうか。なぜ震災復興事業には使わないのか?とはいえ、これは個人的な感想だ。実際に岡田氏本人は社会保障の給付額ありきで考えていて、収入を給付に合わせる趣旨で発言したのかもしれない。どちらにしても意味が曖昧でよく分からない。

それにしても前日に財務大臣が所管業務の方針について発言したあと、所管外の副総理が矛盾するようなことを言うとは、物事がまだ決まっていない証拠である。煮詰まってから言えば信用も増すものを、民主党という政党は善意なのではあろうが、変わらないというか、変われないというか、実務能力についてはとても不安である。

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