ところが何と五輪担当大臣が「がっかりした」と発言したというので、野党からは「罷免せよ」、「五輪担当大臣をいつまでやるのか」等々、非難の嵐を浴びせている。
その第一報を目にしたときは、『ほんと、政治家っていうのはデリカシーがないものだねえ』、『ずっと前の<産む機械>騒動を思い出すねえ』などとカミさんと話したものだ。
ところが発言内容の全文を八幡和郎氏がAGORAへの投稿で公開してくれたので勘違いに気がつくことができた。
読むと、まったく問題のない発言である。ある意味で「がっかりした」という心情は日本国民の心の片隅にもあったはずであり、その心情は<驚き>、<同情>、<落胆>、<憐み>、<支援>など、あらゆる気持ちがないまぜになっていたに違いないのだ。この辺の事を桜田大臣は記者に対して朴訥に回答しているだけであるように感じる。
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野党が政治問題にしているだけなのだろう。
楽屋裏はいずれ露見するだろう。
もっと酷いのは、マスメディア、特にTV放送だろう。病に倒れた選手を話題にすれば視聴率が上がるのである。だからなのか、連日、ワイドショーでとりあげている。その合いの手に桜田大臣の「がっかり」を織り交ぜている。
文字通りの番組編集である。
画面では同情を装っているが、経営動機から憶測すれば「喜んでいる」はずである。
こちらの方が余程悪質であると小生は感じている。
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国会予算委員会の審議のレベル低下は、そこに居る人たちのレベル低下である一面も確かにあるかもしれない。が、レベルが低下した国会風景をテレビで観たいと思っている日本人がそうさせている一面もあるだろう。
そもそも日韓外交の難問や北方領土交渉、日中関係という案件、防衛予算拡大の是非、社会保障の見直し方向等々、真剣に問題解決しようとする委員会審議をそのまま中継しても、大半の国民は退屈でテレビを見ないだろう。チャンネルを変える。視聴率が下がるだけだ。
政治家も、マスコミも、そんな国民の空気を読んでいるのだと小生は解釈している。
現在のような井戸端会議と同タイプの予算委員会をテレビ中継することの意義はなく、必要性もないと小生は感じる。重要案件に限定して、たとえばNHK教育で中継するのが適切ではないだろうか。興味本位の視聴者は視ないはずなので、真に展開されるべき論戦がみられるかもしれない。
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