2019年2月24日日曜日

一言メモ: 前稿の続き ― 政治が関係すると分からなくなる

英国与党が中国共産党の人権抑圧に関連してレポートをまとめたとの報道。プロパガンダ機関「孔子学院」をどう見るかである。
英与党・保守党の「人権委員会」は今月18日、同国内にある中国の「孔子学院」について、「中国共産党政権のプロパガンダ機関(中国共産党統一戦線部の出先機関)であり、学問の自由と表現の自由の脅威となっている」と指摘、「孔子学院」と英国内の研究機関との間で交わされた全ての合意内容について再考を求める19頁に及ぶ報告書を公表した。英国与党が「孔子学院」問題を議会で追及するのは今回が初めてのことだ。
URL: http://agora-web.jp/archives/2037405.html

小生が暮らす町の隣町S市の駅前にも「孔子学院」があった。最近、通勤頻度が減ったので看板に気がつかなったが、どうやら駅前からは撤退したとのこと。

札幌大学孔子学院が、今年度限りでJR札幌駅に近いサテライトキャンパスから撤退する見通しだ。運営している札幌大学の経費節減策の一環で、来年度以降は札幌市豊平区西岡の本学キャンパス内に講座場所を移す。
URL: https://hre-net.com/syakai/kyoiku/18683/

 分からないのは、日本の行政に関連することなら(関係の薄いことまで含めて)全ての事柄を審議している国会・予算委員会で、昨今の日韓関係や中国共産党の人権抑圧、対中外交方針との整合性など、これらの重要案件が真っ当に議論されることがほとんどないということだ。

そもそも国会の予算委員会では、与党の側が問題提起することは稀であり、もっぱら野党の側が政権を批判するために論点を自由に選択し、それで審議時間が消費される傾向がある。トランプ大統領をノーベル平和賞候補として安倍首相が推薦したという点を論議の俎上にあげていることは、外交関係を予算委で議論してもよいと野党サイドが考えている証拠だ。

ところが、日本が世界とどう向き合うか、そんな本質的なテーマは(小生の不勉強もあるかもしれないが)ほとんど全く重要論点としてあがらない。野党は政府に対して戦略的方針のいかんを質問しない。

どうでもよいと思っているのだろうか? 実は野党も政府と同じ見方を共有しているということなのか? 質問しないということはそういうことでしょう。

そんなはずはないヨナ・・・

これも政治なのだろう。

政治が関連すると理にかなわないことが多くなる。これも一例だと思う。

理にかなわないのが政治現象の特徴であるのに、「政治学」という学問分野があって、そこでは政治学者がロジカルな議論をしようと努力している。それは小生にとっては七不思議の一つである。

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