2022年7月8日金曜日

メモ: 真の「論敵」に恵まれなかったのが元首相の不運だったか

つい先日、こんな文章を投稿した:

よく分からないが、真に重要な問題を正直に議論しようという人がいない、するべき人が逃げている。ビリー・ジョエルではないが欠けているのは"Honesty"だろう。それも仕方がないと国民の多くが諦めている、そんな今の状況が最大の問題だと言えば確かに最大の問題だ。

経済理論としては「勘違い」ではあったが、暗殺をも怖れず「金解禁」を断行し経済正常化を実現しようとした昭和初期の首相・浜口雄幸と蔵相・井上準之助の『男子の本懐』がまるで別の国の出来事のように感じる。

今日、参院選を明後日に控え奈良・西大寺駅前で遊説中であった安倍晋三元首相が元海上自衛官に暗殺されるという予想もしない事件が発生したいま、こんなことが「まるで別の国の出来事」と書いたのは完全な誤りであることを悟った。撤回だ。

日本の政治は大きな曲がり角を曲がっていくに違いない。社会も無関係であるはずがない。

上の文章から事後的に言える結論は、元首相は「真に重要な問題を正直に議論しようという人」であった、ということか。ただ、外から観察していて感じるのだが、政敵には困らなかったものの、どの政敵も論争のしがいのある真の「論敵」たりえなかったのが、元首相の不幸であったかもしれない。合掌。


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