2023年12月12日火曜日

ホンノ一言: 「無党派」の人々が増えることの意味は何だろうか

政治資金パーティ券売り上げのキックバックで裏金を作っていたというので自民党の政党支持率が急落しているとの事。特に、最大派閥である安倍派がひどいという報道だ。

通常の先進国なら与党で不祥事があって支持率を落とせば、対抗勢力である野党の支持率が上がるものだ。ところが、ここ日本では野党が弱体で、自民党がこれほどの失策を犯しても野党には有権者の支持が集まって来ない・・・その結果、いわゆる「無党派」が急増している。

今回の「パー券キックバック」の露見以前ではあるが、本年9月に行われたNHKの世論調査では

各党の支持率は、「自民党」が34.1%、「立憲民主党」が4.0%、「日本維新の会」が5.8%、「公明党」が2.2%、「共産党」が2.3%、「国民民主党」が1.9%、「れいわ新選組」が0.9%、「社民党」が0.4%、「政治家女子48党」が0.2%、「参政党」が1.0%、「特に支持している政党はない」が42.8%でした。

「自民党」の支持率は、先月から横ばいの34.1%で岸田内閣の発足後では、最も低い水準となっています。

一方、「特に支持している政党はない」、いわゆる無党派層の割合は、岸田内閣発足後、初めて40%を超え42.8%に上っています。

また、「立憲民主党」の支持率は4.0%で、「日本維新の会」の5.8%が上回りました。

こんな概要になっている。

前から言われていたことだが、最も多くの有権者は支持政党を持たず「無党派」に属し、足元では4割を超えてきている。

この無党派をどう解釈するかで真剣な議論が行われることは少ない。

政治不信を何とかしなければいけませんね

こんな意見の引き合いに参照されるくらいだ。

が、一口に言えば、仮に日本でクーデターが発生し、「反乱軍」が《令和維新》を唱えるとすれば、反政府側に真っ先に支持の声を上げるのは、おそらくこの「無党派層」であると想像する。

「無党派層」は現行憲法に基づく既存の政治勢力にとっては危険な「揮発性燃料」だと思うべきだ。

特定の事象が起こった際、全員が発火するとは限らないが、現在の政治から疎外されているという感情は非常に危険である。代弁者を求めているのである。

未来社会のソーシャル・フィクションを書くなら、世論調査の無党派層の動きは絶対に素材に使うネ、と。そんな風に考えているのだ。

(またまた仮にだが)無党派層が100%に達する極限の社会状況では、ほぼ確実に反乱軍が決起し、憲法停止はほぼ確実に成功する ― もちろん在日米軍とのコミュニケーションは不可欠だろうが、こんな極限の政治状況が到来すれば、米政府も反乱軍に肩入れする可能性がある。こんな風に想像しているのだ。

無党派層が100%でなくとも5割超の過半数にまで拡大する場合、先進国では久しく見られない《革命》が成功する確率が非常に高くなる。ひょっとすると、こちらの方が現実的な見通しかもしれない。

ま、アメリカでも世論調査をすると、無党派層が案外多いそうだから、上に書いたことは「杞憂」というものかもしれない。

世論調査は、民主主義社会の運営には無益であるかもしれず、政策選択の意思決定においては有害であるとすら言える、と。実は、小生は内心ではこう考えているが(例えば、これこれの投稿を参照)、それでも世論調査が伝えてくれる事はある。 

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