2024年2月28日水曜日

ホンノ一言: 「無謀な戦争」という哀しい選択?

同じマスメディアでも新聞社はどちらかと言えば粘着質で、会社ごとのイデオロギーが滲み出ているものだが、テレビ局は(NHKを含めて)身軽で、よく言えばニュートラルなのだが、悪く言えば軽薄で、定見がない。

ロシア=ウクライナ紛争も勃発後まる2年が経過し、昨夏のウクライナ反攻作戦の失敗もあって、ここに来てロシアの優勢がかなり明瞭になってきているとのこと。ウクライナ国内の徴兵もうまく運んでいない様で、くわえてゼレンスキー政権と軍部の不和も伝えられている。

今朝見たワイドショーでは

太平洋戦争という無謀な選択をした日本からみるとデスネ、そもそもウクライナは、ロシアを相手にミンスク合意を必ずしも守らず、ロシアを挑発していたわけです。こういう無謀な戦争に至るべきではなかった。私はそう思いますネ。

などという意見が堂々と出てくるようになったから、世論というのは風のまにまに漂う花びらの様でもある ― ちなみに、この点ばかりは、小生も一票を入れたい。

そんな世論の頼りなさが、ロシアのプーチン大統領の狙いどころでもあるわけで、この発想は戦前期・日本の陸軍も同じであったと伝えられている。もし海軍が「真珠湾奇襲」という奇手を選んでいなければ、その後の展開はまったく違ったものになっていた確率が高いというのが個人的歴史観である。

今回のロシア=ウクライナ紛争は、戦後国際社会の平和維持システムの欠陥が現れたものだ。

その根底には「選挙を心配する」指導者の心理がある。「オーディエンス」、つまり第三者が(この場合、有権者ということだが)モニターしている時、動的ゲームのプレーヤーはより攻撃的になるという研究結果がゲーム論で(記憶が正しければ)得られている。

紛争ぼっ発の直後に投稿した観方は今に至るもまったく変わっていないことに寧ろ驚く:

その結果、本来は仲の悪い2国の地域紛争であるのが、世界的な危機に拡大し、しかも最終的決着までには長い時間を要するという情勢になってきた。

ヤレ、ヤレ・・・これではまるで世界版の「応仁の乱」だネエ。東軍、西軍に分かれた所も同じだ。

結局、この紛争で何が起こったか?

ウクライナの荒廃とロシアと分断されたドイツの相対的沈没。ドイツを巻き込んだロシアの拡大戦略に対する鉄槌。何だかイギリスの思惑がズバリ的中した感じもしますネエ・・・。反ロシア感情のままに突っ走るウクライナは使い勝手のいい道具であったわけか・・・?もちろん最初から計画的にやったことではないのでしょうケド・・・。

でもロシアの拡大戦略を責めるのは、現時点の西側的な視線であって、そもそも緩衝地帯であったはずの東欧諸国をそのままに置いておかず、あらんことかNATOの軍事同盟に加入させる決断をしたクリントン政権こそ、危機を意識したロシアがエネルギーを武器にNATO切り崩し戦略をとる誘因を与えた。

このようにして、因果は巡る。

日本の応仁の乱にも、直接的原因というのはありませなんだ。

そういえば局所的なお家騒動が幾つかございました。それだけであった。小さい事は放っておけばよかったのである。ところが小さな紛争の当事者が大勢力に支援をもとめ、その結果、日頃から仲が悪かった大勢力どうしが対立するに至った。あとは歴史の通り。この乱によって京の都は焼き尽くされ、破壊されつくした、そういう哀しい、悔やんでも悔やみきれない事実があるだけである:

汝(なれ)や知る

都は野辺の 夕雲雀(ひばり)

上がるを見ても 落つる涙は

停戦後にウクライナ国民が感じる心情にかなり近いのではないかと想像する。

いまはそんな風に観ている。 



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