2012年2月6日月曜日

「ギリシアはあくまで例外である」という納得感

独政界でもギリシアのユーロ脱退やむなしとの見通しが語られるようになった。


独経済紙Handelsblattに以下の報道あり。
Sollte das zweite Rettungspaket im Umfang von 130 Milliarden Euro nicht zustande kommen, droht Griechenland im kommenden Monat die Zahlungsunfähigkeit. Am 20. März werden Staatsanleihen im Wert von 14,5 Milliarden Euro fällig, deren Refinanzierung Athen aus eigener Kraft nicht bewältigen kann.(Source:  06.02.2012, 09:56 Uhr)
3月20日に満期になるギリシア国債の借り換えが出来なければ(現状ではキャッシュで償還せざるを得ないだろうが)、デフォールトとなる。14.5(10億)ユーロということは、日本円で約1兆円強ということか。ギリシア政府は独力では調達できないと見られている。 日本の経済規模から言えば小額である。しかしカネがなくなる時というのは、誰も貸してくれないということでもあるから、詰まりはこんな感じで折れるように破綻するのだろう。


その可能性はかなり高いようだ。上の記事のヘッドラインは

Söder hält Griechen-Bankrott für unvermeidlich06.02.2012, 09:56 Uhr
In Griechenland streiten Regierung, Opposition und Gläubiger weiter über den Schuldenschnitt. Bayerns Finanzminister Söder hat die Hoffnung bereits aufgegeben – und legt Athen den Euro-Austritt nahe.

与党のバイエルン州ゼーダー財務相(キリスト教社会同盟)は「ギリシア破綻は回避不可能」とドイツ・ラジオ放送局で語ったよし。

これは、無論、アドバルーンであり、結果がダメでも市場に衝撃を与えないだけの時間を稼ぐ腹だろう。仮にどんでん返しがあって、ギリシアが今からラディカルな構造改革を確約すればポジティブ・ショック。やっぱりダメな場合でも、準備はできている。その地ならしだ。そういうことでしょうなあ、と。

ただギリシアはあくまで例外。国も小さいし(と言いたいのか?)、大したことはないと言い始めている。
Er sehe durchaus, dass ein Austritt Athens aus der Euro-Zone auch für andere Staaten Probleme bringen könne, allerdings „nicht in der Dramatik“ wie viel glaubten, sagte Söder. Griechenland sei „eine absolute Ausnahme“ und „mit Abstand das schwierigste Land“ unter den Schuldenstaaten. Im Gegensatz etwa zu Italien, sei in Griechenland in einem Jahr in Sachen Reformen „de facto nichts passiert“.
この一年間、構造改革らしきことは何一つしていない。そこがイタリア辺りとは一線を画す。同じ<重債務国>の中でも断トツの例外的存在だから・・・。いや、全く、ここまで<劣等生>扱いをされても、恬淡としているギリシア国民は流石に老舗の風格がある。小生、そう感じてしまうのだ。日本が、将来いつの日か、近隣の中国、韓国、タイなどから、「日本は全くの例外、アジア共通通貨から脱退するとしても、大したことはない、実際、この一年間やるべきことは日本人は何もやってないしね、もうダメだろう」。そんな風に言われる日が来るとすれば、その時の日本人は悲憤慷慨するだろうか?小生の個人的感想としては、発奮してほしいなあ、やはり。

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