2018年9月25日火曜日

予想: エネルギー政策の方向転換 or 迷走

産経新聞辺りは早くも「脱原発・再エネ依存は国を危うくする」という論陣を張ってきた。社内で統一見解が出たのだろう。今後、年単位で日本のエネルギー政策は(再び)迷走することになるだろう。

再エネ重視戦略が、農地転用、森林面積減少と(印象的に)関連付けられ、ひいては土砂災害多発の原因の一つだなどと指弾されることがないよう祈るのみだ。

〇〇〇予想〇〇〇

脱原発への歩みは、今回の北海道ブラックアウト発生で少なく見積もって20年は遅れる。


福一事故の後遺症が残る中、確かに脱原発は望ましい理想には違いない。しかし、いかなる理想も事実には勝てない。沈黙を余儀なくされる ― まあ、狂信者は少なからずいるだろうが。

仮に脱原発の方向を是とするとしても、東日本大震災後の政策転換は拙速にすぎた。戦略的には正しいにせよ、この数年間とってきた戦術は間違いであった、と。原子力規制委員会の手順・進行方式をも含めて。こう考える。

おそらくこんな風な議論が巻き起こってくるだろう。小生は、脱原発という方向には究極的には賛同するものの、「脱原発原理主義」は愚かな夢想だとみている。

ドイツに一途に憧れるのは、1930年代半ば以降にドイツに心酔して国を誤った戦前期の革新官僚、軍官僚を思い起こさせられて不快である。

戦略的変更を完了するには入念な準備が必要である。拙速は全体的崩壊を招く可能性がある。故に、政治は科学ではなくマネジメント、もっとよく言えばアートだと言われるのだ。

理論は事実によって修正を迫られる。珍しいことではない。

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