2019年4月25日木曜日

覚え書: 日経記者の眼力はどうなの? FBの本日株価

日経の本日朝刊をみて驚いた。次の報道である。
【シリコンバレー=中西豊紀】米フェイスブックが24日発表した2019年1~3月期決算は純利益が前年同期比51%減の24億2900万ドル(約2725億円)だった。最終減益は15年1~3月期以来4年ぶり。米連邦取引委員会(FTC)への調査対応で30億ドルを費用計上したため。プライバシーなどへの甘い対応が業績にマイナスの影響を与え始めた。
配信は25日5時23分になっている。日本時間だろう。とすれば、NY市場でつくFB株価の動向が心配になる。上の報道の感触なら、Pre-Marketで10パーセントくらいの下落になるのではないか…

それでYahoo! Financeを見てみた。すると、"After Hours 7:59 PM"で196.38ドル、なんと前日比で7.56パーセントの急騰になっている。

狐につままれたような気持ちになって詳しい報道を調べてみる。と、Bloombergはこんな風に報道している。

(Bloomberg) -- Facebook Inc.’s shares surged in late trading after the largest social-media company posted robust quarterly sales growth and signaled it may be close to resolving a U.S. privacy investigation, easing investor concerns about the impact of regulatory threats. 
...
The better-than-expected revenue indicates that users and advertisers haven’t been turned off by a series of privacy breaches, scandals and questions about the company’s influence on political discourse. 
Facebook’s business has remained resilient mostly on the strength of its sprawling network of 2.7 billion average monthly users and its ability to let marketers precisely target them with ads.
ズバリ、一言
違うやないか!

一連の不祥事やトラブルは「もう済んだよね」という感触が支配的だと報じられている。

株式市場が示す株価というのは、投資家がフェースブックをどう観ているか、正邪善悪ではなく企業経営の将来性、利益の増減、結局、投資するのが損か得か、これらの経営的ロジックのみから形成される結果である。

そして、日本経済新聞が「経済新聞」でありたいなら、純粋に経済的な観点からフェースブックという企業について報道するべきである。やっていることが善いとか、悪いとか、社会的に望ましいとか、望ましくないとか……、そんな一過性の雑音や想念はこめるべきではない。データをみながらフェースブックはどう評価されているのかを記事にするべきだ。



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